冷え性のタイプと根本原因にせまる」カテゴリーアーカイブ

血液循環が悪くなる原因

体が冷たくなったり、冷えたりするのは、血液循環に大きく影響します。自律神経に関わること以外に血液そのもの、あるいは血管に由来するものがあります。

内臓と足先の体温の温度差はおよそ7度

人間の体温は36.5度~37度が一般的です。この体温とは、内臓およびその周辺の温度のことです。
実際の体温は、部位によって異なり、心臓から離れるに従って低くなるのが普通です。心臓から最も離れた足先は、約30度で7度もの温度差があります。
当然、動脈と静脈にも温度差があります。心臓から様々な栄養や酸素、ホルモンを満載して37度前後の温かい血液が動脈を通って末梢へ流れていきます。逆に末梢からは、老廃物をのせた約30度の冷たい血液が静脈を通って心臓に戻ってきます。
このように冷たい静脈血と温かい動脈血が体内を循環することで、体の各部の体温はそれ以上高くなったり引くなったりすることなくほぼ一定に保たれています。

血管自体に異常がある場合

冷え症の人がいつも、特定の部分の冷えを訴えるのは、そこに温かい動脈血がうまく流れていないからです。では、なぜ血液はその部分に流れていないのでしょうか。
その原因は主に3つあります。1つめは、血管そのものに問題がある場合です。手足の動脈硬化、あるいは血栓ができて血管がふさがっている塞栓症などが原因で起こるケースです。いずれも症状としては、冷えている部分が白や紫色などに変色しているのが特徴でこのような症状があるときは、医師の診察を受ける必要があります。

静脈血が邪魔をする

2つめは、静脈血が滞っている場合です。温かい動脈血が入り口まで流れても、出口側が静脈血でいっぱいなため、動脈血はその部位に入ることができないという状態です。簡単に表現すると、血液の渋滞です。こうした静脈血の滞りをうっ血やうっ滞といいます。東洋医学などは、瘀血(おけつ)といいます。
静脈血のうっ血は、手足以外に下腹部にも見られます。とくに、骨盤内うっ血は女性の腰まわりの冷え症に多く見られます。女性の下腹部には子宮や卵巣などたくさんの臓器があり、つねに大量の血液が循環しています。
これらの臓器は女性ホルモンによってコントロールされていますが、非常にバランスを崩しやすく繊細です。
そしてひとたびバランスを崩すと大量に流れている血液がたちまち混乱して渋滞を起こすのです。
これがまさにうっ血です。このうっ血が腰まわりに冷えを生み、冷えがさらに子宮や卵巣の機能低下を招くのです。

血液の流れにパワーがない

3つめは、血管には問題がない、うっ血もない、それなのに冷える、というケースです。血液そのものに問題があり、末端にまで血液がまわらないタイプです。この要因には2つあります。
1つ目は血液量そのものが少ないこと、つまり貧血です。もうひとつは、血液に勢いがない、低圧症です。このタイプの冷えはとくに手足などの末端の冷えに悩まされます。低血圧で朝は苦手な女性に多いタイプの冷えです。

冷え症の根本要因は自律神経の乱れにある

自律神経は、交感神経と副交感神経とがバランスよく機能して正常です。交感神経は血管を収縮させて体温の低下を防ぎ、副交感神経は拡張させて体温を下げます

ストレスが長引くと自律神経が乱れる

冷え症に最も関与する自律神経が、うまく機能しない大きな要因は、ストレスと女性ホルモンにあります。
こんな症状を体験したことはありませんか?
激しい怒りのあとにプルッと体が震える。これは、喜怒哀楽などの感情をコントロールする中枢に影響されて交感神経が機能し血管を収縮させたためです。
自律神経の中枢がある間脳の視床下部には、喜怒哀楽や本能をコントロールする神経の中枢があり、自律神経にも強い影響を与えています。
怒りがおさまると、副交感神経が機能するため収縮はおさまりますが、長期間、恐怖や不安、悲しみなどのストレスにさらされると、交感神経の興奮状態が長く続くことになり、副交感神経とのバランスがとれなくなってきます。
こういった状態になってしまうと、外部の変化に対応して適切な指令を送ることが出来なくなり、当然に暑さ、寒さをそのまま体に受け止めてしまい、冷えやのぼせなど、様々な自律神経失調症の症状があらわれることになります。

女性ホルモンと自律神経は相互に影響している

最近では、子供や男性にも冷え症が増えています。しかしながら冷え症は、昔も今も女性に多く、2人に1人が冷え症です。これは、女性ホルモンの分泌をコントロールする中枢は、自律神経中枢と同じ間脳の視床下部にあって互いに密接な関係にあるからです。
冷え症が圧倒的に女性に多いのと同じように便秘体質の人が多いのも冷えとの関連性が深いためです。

女性ホルモンのバランスは崩れやすい

月経から排卵までの卵胞ホルモン(エストロゲン)の働きがさかんになる時期は、自律神経では副交感神経が優位で体温は下降傾向になります。
また、排卵後の黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌される時期は、交感神経が優位になります。
このように、自律神経と女性ホルモンは互いに影響しあっているのです。
したがって女性は、初潮、出産、閉経など女性ホルモンのバランスが大きく変化する時期に、自律神経のバランスも崩れやすいのです。

冷え症の原因は体温調節機能が円滑に機能しないこと

人の体温は一時的に下がっても、自然にもとに戻るように機能します。ところが冷え症の人はずっと冷たいままです。これは、体温調節機能に問題があるためです。

あったかい、つめたいは血液循環による

恒温動物は、気温などが下がり「寒い」と感じると体温が下がらないように脳から体の様々な器官へ指令がでます。
たとえば、体表面からの放熱を抑えるため、皮膚の毛細血管を収縮させ、血液循環量を減少させます。
血液循環量が減少すると、体は冷えて冷たくなりますが、これは、あくまで一時的なものです。同時に脳からの指令で内臓が熱エネルギーの増産態勢に入ります。これにより血液循環量は再び増加します。このような経過で各部の温度が上がります。

温度差が30度以内であれば自力で体温調節ができる

周囲との温度がだいたい30度以内であれば、このような体温調節作用によって、人は自力で体温を維持できます。このように経過を言葉で説明すると複雑ですが、子供の頃、冷たい布団に潜り込むと、最初は冷たいのにそのうち体が温かくなり、手足もポカポカしてきたことを覚えていませんか?
体温調節作用というのは、この冷たく感じたところから温かくなるまでの経過の体の機能をいいます。
これは、体の一部分でも同様です。血管が収縮し、血液の循環量が減少したときは、誰でも一時的にその部位は冷たくなりますが、体の働きが正常ならば、体温調節作用によってすぐにもとの温かさに戻ります。

壊れてしまっているセンサー

もちろん、かぜなどで体調が悪いときなどは、自力で冷えを解消することができません。ところが、こうした直接的要因がないのに、自力では温かい状態を回復できず、冷えが常態化することがあります。
冷え症の人には、一連の体温調節機能のどこかに問題が潜んでいるのです。つまり、

  1. 最初に寒さを感知する部分、リモコンでいうところのセンサーが故障している
  2. 脳からの指令が適切でない
  3. 脳の指令を実行する部位に問題がある

のいずれかが考えられます。1のセンサーについては、たとえば、冷え症に多い「足の冷え」を考えてみます。足を痛める靴を多用したり、あるいは普段から足先をあまり動かさなかったので、足のセンサー機能を低下させている人が多いのではないでしょうか?2の指令については、これは間脳にある自律神経中枢の役割です。この自律神経が適切に機能していないということです。
一般に冷え症はこの自律神経失調症によるものが多いのではないかという診断です。
3の指令を実行するのは血液です。そこで3が原因ということは、血液の循環が悪いということです。

バージャー病など血管自体に問題があるケースも

心臓自体に問題を抱えていたり、血液量そのものが不足していると寒さを感じても体の各部への対処が追いつきません。さらに血液が心臓を出発しても問題の冷えている部位にまで届かないケースもあります。あるいは、目的の部位にまで到達しても機能する余力が残っていないなどの場合もあります。
結果、体を温めることができないことがあります。
このように

  1. 皮膚感覚
  2. 自律神経
  3. 内臓・血液

とおおまかに冷え症の要因を整理してみると、要因が単純あるいは複雑に組み合わさって様々な冷えの症状が出現しているのが実態といえます。

最近の冷えの考え方としては、4つに分類する方法もあるようです。
自分の冷え性はどんなタイプ?などは4つに分類しています。

冷え症の3大原因

  • 皮膚感覚
  • センサーの故障

  • 自律神経
  • 交感神経・副交感神経のバランスが不安定

  • 血液・内臓の病気
  • 内臓の機能低下や貧血