加熱調理の際にはオリーブオイルを使う

加熱調理に最も適している油はオリーブ油です。高価なので多量に油を必要とする揚げものには使えませんが、妙めものなど少量ですむ調理にはこれを是非使うといいでしょう。

オリーブ油が加熱調理によいのはすべての油のなかで単不飽和脂肪を最も高率にふくんでいるからです。他の植物油が多くふくんでいる多不飽和脂肪に比べると単不飽和脂肪は熱に対して安定しており、酸化もしにくいのが特徴です。
だから酸化した脂肪をあまりとりこまなくてすむのです。

それにオリーブ油は、ギリシャやスペインで何世紀にもわたって多量に消費されてきていて、この2つの国では癌や循環系の障害が少ないことが確認されています。
ギリシャ・ローマ時代からの天然便秘薬「オリーブオイル」

つまりオリーブ油にはあまり害のないことが証明されているわけです。脂肪を構成している脂肪酸は、炭素と水素の原子が手を結び合って長くつながった構造をしているのですが、そのなかで炭素原子同士が4本の手のうちの2本の手を互いに出し合って二重に結び合っているものがあります。

2本の手のうち一本は水素原子をつかんでもよいのですがつかまずに炭素同士でつかみあっているのです。

そういう個所が1ヶ所あるものを単不飽和脂肪酸といい2ヶ所以上あるものを多不飽和脂肪酸といっています。

そういう個所がまったくないものが動物性食品に多くふくまれている飽和脂肪酸です。バター、ラード、牛脂などは飽和脂肪酸を高率にふくんでいて、加熱に対してはこれが最も安定しているのですが、飽和脂肪のとりすぎは有害で、健康上の大きなマイナになります。

多不飽和脂肪酸は加熱に対して最も安定を欠いている。すぐに酸化してやはり有害な過酸化脂質を生み出す。だが飽和脂肪酸と単不飽和虚肪酸がただカロリーをもたらすだけひつすで必須栄養素ではないのに対して、多不飽和脂肪酸は必須栄養素です。

だから適量を食事でとる必要があります。ただし酸化したものをとるのは望ましくないので、できるだけ加熱調理には使いたくないということです。

そこで加熱調理に最も適した油は、単不飽和脂肪酸を最も高率にふくんだオリーブ油ということになります。オリーブ油についで単不飽和脂肪を高率にふくんでいるのは菜種油です。

アメリカでは西洋種の菜種からとった油をキャノーラ・オイルと呼んでいるのですが、オリーブ油よりも安いところが利点です。

では必須栄養素として、サラダなどに加熱しないで使う油は何がいいのでしょうか?推奨されているのは亜麻仁油とシソ油です。多不飽和脂肪酸は3番目の炭素原子の個所で最初の二重結合のあるものをオメガ3と呼び、6番目の炭素原子の個所で最初の二重結合があるものをオメガ6と呼んで二大別されています(単不飽和脂肪酸はオメガ9)。

魚に多くふくまれているEPAはオメガ3で、植物油に多いリノール酸はオメガ6 ですが、このオメガ3とオメガ6 の比率が健康上の重要なポイントだということがわかってきました。

オメガ6 よりもオメガ3 を多くとることが望ましいのだが、亜麻仁油とシソ油はオメガ3 を最も高率にふくんだ植物油なのです。
油を味方にする、現代人はオメガ9 系を積極的に摂ることで効率よく健康的に痩せる オメガ3、6、9について

日本の伝統食が放射線対策には最適 抗酸化力が強力なしょうゆ番茶

玄米のおむすびとみそ汁が最強

2011年(平成23年)3月11日の大震災による福島第一原子力発電所の事故で被害に遭われた方々のために少しでも役立つ情報を発信できないかと模索しています。

「微量の放射線は自然治癒力を高める」という理論に基づく「低放射線ホルミシス療法」を治療に取り入れている専門家もいます。治療として、週に1~3回程度、微量の放射線を浴びることで、さまざまな病気を改善しようとする治療法で、かなりの成果を上げてきています。

これらのことから、放射線については関心がある専門家もいます。

マクロビオティック(玄米菜食を中心とする食事療法の一種)の本質を追究していくとち、秋月先生という長崎県の医師の逸話を知りました。秋月医師は、長崎に原爆が落ちたあと、爆心地から1.4kmにある病院で、被爆者たちに塩からいみそ汁と、塩けを強くした玄米のおむすびを勧めたといいます。そのとき同じものを食べた救助スタッフたちには、驚くべきことに、原爆症(原爆によって生じた健康障害)の症状が出なかったという話です。

その後、秋月医師の著書が英訳(「長崎原爆記 被爆医師の証言/秋月辰一郎」されたために、その実践効果が広く知れわたることとなり、チェルノブイリ原発事故の際に、ヨーロッパで日本のみそが大いに利用されたということです。
このことは、残念ながらあまりられていません。こうした過去の事実について調べ、伝統的な日本食、特にみそやしょうゆなどのタイズの発酵食品には、よいものがたくさんあることに驚いています。

活性酸素の量が減り免疫力がアップする

放射性物質を浴びると、人間の体は酸化されます。細胞内に活性酸素という物質ができて、これが遺伝子を傷つけてしまうのです。活性酸素は、普通の酸素に比べて著しい化学反応を起こしやすく、人体にとってはと.ても有害なものです。

被曝の危険は、体内に増加する活性酸素のために、細胞分裂に悪影響を与えることにあります。遺伝子が傷つけられてガンになったり、貧血が起こつたり、白血球が減少して免疫力(体の防御機構)が低下したりするというものです。

原発事故による放射性物質の影響は、今後何年続くかわかりませんし、日本列島で再び大きな地震が起こり、さらなる原発事故が招かれる可能性も否定できるものではありません。

このような心配をされるかたは、大勢いらっしゃると思います。そこで、放射性物質を浴びることで受ける活性酸素の害をへらすのに役立つ、伝統的な食の知恵です。
その1つが「しょうゆ番茶」です。マクロビオティックでは、疲労回復や心臓病によいことで知られています。またどんな体質の人にも勧められる、健康度を上げる基本となる保健飲料ですが、私は放射線対策にも役立つと考えています。

しょうゆに番茶を注いで飲むだけという、とても簡単なものですから、ぜひお試しください。覚えておくと、いざというときに役立つと思います。

しょうゆ番茶の作り方

材料

  • しょうゆ(小さじ1~1.5)
  • 番茶(150~200ml)

しょうゆは、天然醸造のものを使います。1年以上、できれば3年かけて自然発酵したしょうゆを使用します。番茶は、3年番茶(3年以上生育した木から取った葉に枝も加えた番茶)を使用するのがお勧めです。

作り方

  1. 湯飲み茶わんに、醤油を入れる。
  2. 1に、普通に飲める熱さの番茶を注ぐ。

しょうゆ番茶を作る際、順番を逆にして、番茶にしょうゆを加えると、昧が変わってしまうので注意してください。

天然醸造されたしょうゆは、発酵により乳酸菌などの良質な菌が豊富に含まれています。番茶にも血液をきれいにする作用があるので、しょうゆ番茶には抗酸化作用があるといえます。そのため、放射性物質によってできる体内の活性酸素の害をへらすと考えられます。

さらに、天然醸造のしょうゆにバランスよく含まれるミネラルの働きによって、新陳代謝が促進され、免疫力がアップします。

しょうゆ番茶は、疲れや動惇などの症状があるときは1日2杯まで、放射線汚染が心配なときは1日1杯まで飲み続けてけっこうです。高血圧で、塩分過多が心配ならば、1日の摂取量の中で調整してください。しょうゆ番茶1杯に、0.7~0.8グラムの塩分が含まれています。

玄米や雑穀など未精製の穀物なども、放射線汚染には有効です。
日本人の食習慣はご飯&味噌汁で原点回帰がとても大切です。そして便秘をしないように体から毒素を出すことです。便秘ならこちら

カキ、タコ、イカに含まれるタウリンは放射線の害も防ぐ

戦争をしていた頃は大活躍のたこ、イカ

タウリンは、TV CMなどもよく耳にすることになった成分です。

タウリンは、1827年にの胆汁中に発見された成分です。その後の研究で、植物以外のすべての生物に含まれており、人間でもあらゆる臓器に存在していることがわかりました。

タウリンは心臓、筋肉、肝臓、腎臓、肺、脳などに多く存在しています。生命活動において重要な臓器に、多く含まれているということは、タウリンが重要な役割を果たしているということでもあります。

実際、タウリンの薬効は、経験的に古くから知られていたようです。中国最古の薬学書の「本草綱目」の中にも、漢方薬の主要な材料である「牛黄」が記されていますが、その主成分の1つはタウリンです。

また、日本では、戦時下に、タウリン成分をたくさん含むタコの煮汁を作り、兵士たちに疲労回復のために飲ませていました。例えば、零戦などの戦闘機や潜水艦の操縦士は、暗闇の中での活動が多かったため、大変な緊張や疲労が伴ううえに、暗いところでの視力が必要でした。そんな操縦士の疲労回復や視力の回復に、タコの煮汁が有効だったという話は有名です。

健康を維持するためには、生体防御としての免疫機能が大変重要です。タウリンは、実はこの免疫力にも、大きな影響を与えています。

免疫力を左右するのは、リンパ球などの白血球です。例えば、体に細菌やウィルsが侵入したときに、白血球が細菌と闘ってくれれば、感染を防ぐことができます。その白血球中には、血清(血液から細胞成分や凝固成分を除いた液体)の500倍ものタウリンが含まれていることから、タウリンは免疫機能を調整する重要な役割があるということです。

青魚の血合い部分にも多く含まれる

さて、最近は、だいぶニュースで取り上げられることも減りましたが、福島第一原子力発電所の事故関連で放射線被曝をすると、白血球が著しく減少することが知られています。その際には、尿中のタウリンの排泄量も顕著に増加します。これは、タウリンが放射線の害を防ぐために、体の修復に大量に用いられている可能性を示しています。

このことは、京都大学医学部で、マウスを使って行われた実験でも明らかになっています。放射線を照射したマウスにタウリンを投与したところ、生存率が最大で約2倍にも上があることがわかりました。

また、ガンに対しても有効であることが確認されています。マウスに発ガン物質を投与して肝臓ガンを誘発させる実験では、タウリンを同時に投与した場合、発ガン率を3分の1程度に低下させることができました。せんいにくしゆヒト線維肉腫細胞を用いてガン転移を調べたところ、タウリンはガンの転移を半分に抑制することもわかっています。

普段、1日に100~400ミリグラム程度のタウリンを食事から摂取しています。とはいえ、放射線を浴びたり、病気の脅威にさらされていたりする場合には、それだけでは不十分です。体の修復に役立てるためには、できれば1日に800~1000ミリグラムくらいは、食事から摂取するのが望ましいと考えられます。

そのタウリンを多く含む食材といえば、なんといっても魚介類です。アジ、イワシ、サバなどの近海魚から、マグロ、カツオといった遠洋魚、イカ、タコ、エビからカキ、サザエ、アサリなどの貝類まで、多くの魚介類に豊富に含まれています。

特に、カツオやサバなどでは、白身と比べて血合いの部分に5~10倍もの多くのタウリンが含まれています。また、カキの場合、穀つきのものは、むき身と比べて2倍も多くタウリンを含有しているので、殻付きを選びましょう。

タウリンは水に溶けやすいので、調理中に多くが煮汁に出てレまいます。煮る場合には、その煮汁ごと食べるとたっぷりタウリンを摂取することができます。

タウリンが豊富な食品

(mg/100gあたり)

  • カキ(1178)
  • マダコ(593)
  • ヤリイカ(342)
  • 牛タン(238)
  • アサリ(211)
  • アジ(206)
  • サンマ(187)

タウリン関連ページ

タウリンで肝機能を強化する | 100種類のサプリメントの効能と効果

水道水のリスク(放射性ヨウ素)は炭でセシウムには天然鉱石 ゼオライト

最大のリスクは、ヨウ素とセシウム

2011年(平成23年)3月11日の大震災による福島第一原子力発電所の事故の負の連鎖は、当時、あらゆる方面に広がり不安は深刻なものとなりました。震災の12日後の3月23日、東京都23区に供給される水道水から、基準値を超える放射性ヨウ素が検出。
1歳未満の乳児に、水道水を飲ませるのを控えるようにとの発表が伝えられると、一気にパニック騒動が広がりました。

同じ利根川水系を利用する埼玉県川口市や千葉県松戸市の浄水場でも、同様に基準値を超える放射性ヨウ素が検出され、首都圏のスーパーでは、ミネラルウォーターが売り切れるなどの事態になりました。ニュースでは、空のミネラルウォーターの棚の映像が映し出され、ミネラルウォーターを販売するネット通販も在庫切れが多数でました。

いうまでもなく、水は生命の基本になるものです。乳児、子供は細胞分裂が盛んなため、大人よりも放射性物質の影響が深刻ですから、小さなお子さんの母親を駆り立てる心情も、当然です。

放射性物質には多種多様なものがありますが、分量から考えて、生活レベルで体への影響が心配されるものはヨウ素とセシウムです。それらの物質が水に入ってしまえば、当然、健康への被害が懸念されます。

ヨウ素の及ぼす影響が、一般的にはいちばんよく知られているでしょう。放射性物質にはそれぞれ、人体に入ったときにとどまりやすい場所があり、ヨウ素の場合はのど(甲状腺)に集まります。そのため、ヨウ素で心配される病気は甲状腺ガン、甲状腺機能低下症などです。

放射性ヨウ素131は半減期(発する放射線量が半分になるまでの期間)が8日と短く、16日経過すると4分の1に減少します。ですから、3月21日の東日本大震災以後の時間経過を考えれば、ヨウ素については、それほど心配はいらないでしょう。コンブのだし汁が放射性ヨウ素の害を防ぐが参考になります。

一方、私たちのセシウムへの関心はいまひとつ低いようです。セシウムは、カリウムと同じ性質があります。セシウムが体内に入ると心臓に集まり、狭心症、心筋梗塞などの心臓病が引き起こされることが、かつてのチェルノブイリ事故によってわかっています。

セシウム137は半減期が30年ですから、今後はむしろセシウム対策を行うべきでしょう。

5時間で9割のセシウムを吸着

さて、自然界にはヨウ素やセシウムを吸着する性質のあるものがあります。それらを使い、水の中のヨウ素、セシウムをへらす方法を紹介します。

放射性ヨウ素はへっているとはいえ、心配の種でることに変わりありません。また、いつ原発事故が起こるかもしれないと思うと、備えておくことは大切です。

対策としては、活性炭や木炭などを水の中に入れておくと、ヨウ素が吸着されることが、チェルノブイリなどで実験され、確かめられています。3月に東京の水道水からヨウ素が検出された際にも、金町浄水場にふだんの4倍の活性炭が投入されています。

  1. 20リットル入りの、ロの大きなポリタンクに水道水を入れる。
  2. ネットに活性炭100グラム(木炭や竹炭なら1キログラム) を入れ、粉や黒い水が出なくなるまできれいに洗う。
  3. 1に2を入れ一晩おく。活性炭や木炭、竹炭は、ホームセンターなどで売られています。ネットでも購入可能です。ニッソー 水の臭い・にごりを取る 活性炭 80g×6袋入(ネット入り) 関東当日便石炭ベースの活性炭と異なり重金属等の不純物がなく自然で安全!

活性炭の場合、1年は使えるといわれていますが、念のため3ヶ月月程度で交換したほうがいいでしょう。

吸着についてです。炭には小さな穴がたくさん開いていて、そのため炭は表面積が大きくなっています。ヨウ素はその炭の小さい穴につく性質があるのです。

水道水のにおいの元である塩素が、木炭を入れることで取れるのと原理は同じです。ヨウ素と塩素は、化学的に同じ性質があるのです。家庭用の浄水器の場合、活性炭のフィルターが使われているものならば、ヨウ素の吸着が期待できます。

また、ゼオライト10グラムを、放射性セシウムを溶かした海水100ミリリットルに入れて混ぜると、5時間で約9割のセシウムが吸着されると、日本原子力学会の有志が発表しました。吸着+生物ろ過用 特撰ゼオライト鉱石は天然の鉱石で、軽石の仲間です。ホームセンターなどで入手できます。

大学の研究で実証された、高アルカリ天然温泉水 桜島 活泉水で体内の毒素を排出

みそは内部被曝、外部被曝の両方に効果

みそのメラノイジンが放射線の害を防ぐ

普段食べているみそに放射線対策として有効であるというとやはり信じられない人の方が多いかもしれません。

第二次世界大戦末期の1945年(昭和20年)8月9日長崎に原爆が投下されたとき、秋月医師は、爆心地からわずか1.4キロの病院に勤務されていました。そんな場所で被爆しながら、そのとき病院にいた20人には、いわゆる原爆症がほとんど出ませんでした。多少のだるさなどはあったものの、出血などの放射線による急性症状が出ませんでした。

それから70年以上も経過しましたが、その後の経過を調べても、20人のかたたちは皆、放射線による害は認められなかったのです。現在も、そのうち8人余りのかたが御存命で、ガンにもならずお元気です。

秋月先生は、その著書、「長崎原爆記 被爆医師の証言/秋月辰一郎」で、その当時毎日食べていたみそ汁が、我々の命を救ったのではないかと述べています。秋月先生のこうした体験が1つのきっかけとなって、みそと被曝の関連性について研究が行われました。

チェルノブイリ原発事故の後、北欧では多くの人がみそを食べたり飲んだりしました。今でも、チェルノブイリにみそが輸出されています。

東日本大震災が起こり、福島での原発事故が終息していない今、放射線に対するみその効果は、いよいよ重要性を増しているといってもいいでしょう。

そこで、ここでは放射線対策として、みその効果を中心に解説します。

みその効果として第一に取り上げたいのは、放射線の防御作用です。次のような実験を行っています。

乾燥した赤みそを10% 混ぜ込んだえさを、マウス(実験用のネズミ)に与えて1週間飼育します。別グループのマウスには、みその入っていないえさを同様に与えます。

1週間後、放射線を照射し、その後マウスの小腸で、どれだけ小腸組織の再生が進むか調べます。これによって、みそが放射線に対して、どの程度の防御作用をもたらすかわかります。

この結果、みそのえさを食べていたマウスは、食べていないマウスに比べて、小腸の細胞の再生が有意(偶然ではないこと)に増加しました。放射線の防御作用があると確認されたのです。

この放射線防御作用は、みその熟成度が高いほど、効果が大きいことが判明しています。つまり、外部からの放射線の害を防ぐうえでは、より完熟したみそのほうがよいといえます。

なぜ、みそにはこのような効果があるのでしょうか。

みそが発酵すると産生される、メラノイジンとう褐色色素に着目しました。メラノイジンを人工的に合成し、これをえさに混ぜてマウスに与えて放射線照射実験を行ったところ、放射線防御作用があることが確認できたのです。メラノイジンが、放射線に対するみその効果の1つを担っていると考えてよいでしょう。

筋肉中のセシウムの量が減少

みそには、メラノイジン以外にも、多くの有効成分が含まれていると思います。しかし、それが何かはわかっていません。

また、みそは外部からの放射線の害に有効なだけでなく、体内に入った放射性物質を体外に排出する効果もあります。

みそは、放射性物質を体内に取り込んで起こる内部被曝に対しても、放射線に接して起こる外部被曝に対しても有効であるということになります。

さらに、これは私の専門分野外なので詳しくふれられませんが、みそには免疫機能を高める働きがあり、こうした働きも、放射線の害に対して効果を発揮している可能性があります。

なお、高血圧などで、塩分の過剰摂取が気になるかたもいると思いますが、食塩を与えると血圧が上がるタイプのラット(実験用のネズミ)にみそを与えても、血圧は上がりません。そのみそに含まれているのと同量の食塩のみを与えると、血圧は上がります。つまり、みそは食塩単独とは違い、血圧を上げないのです。それでも塩分の過剰摂取が気になるかたには、具だくさんのみそ汁をお勧めします。

実験でビールに放射線防護作用を確認、染色体異常が減少、生存率も上がった!

飲酒後、6~7時間経過した時の実験

アルコールには、放射線障害に対して何らかの効果があるのではないか、という指摘は、昔からありました。被爆したかたにアルコールを投与したところ、症状が改善したという体験談がいくつか出てくる書籍「原爆の惨禍 [ 蜂谷道彦 ]」もありあます。

放射性物質に汚染された地域に住む人たちにとって、どんな食品が体にいいのかという問題は、とても切実です。放射線防護、もしくは健康増進に役立つ食品があれば、少しでも安心できるのは当然です。

放射線が生体に与える影響を研究する中で自分の血液を採取して、放射線を照射し、染色体の異常の数を数えます。ところがある日、そこでありえない結果が出てしまいました。放射線を照射する機械が故障したのでは、と思ったほど、染色体異常の数が少なかったのです。

通常、浴びた放射線の線量と染色体異常の数は一定しており、染色体異常の数から、浴びた放射線の線量を逆算する指標にも使われるほどです。その染色体異常の数が、これほど変化した経験は初めてでした。

原因を探るうちに、思い当たったのがビールでした。

実験のデータに狂いが出ないよう、私は日ごろから食生活に気をつけており、飲酒を避けていました。しかし、この実験の前日に職場の送別会があり、断りきれずにビールを飲んでいたのです。

飲酒後6~7時間経過してから、おそらく大丈夫だろうと血液を採取して実験したのですが、このような結果が出て驚きました。

これがきっかけで、私はビールと放射線の関係について研究を開始しました。

ノンアルコールでは効果なし!

飲酒前の血液と、ビールを大瓶1本分飲んで3時間後に採取した血液にⅩ線を照射すると、後者では染色体異常の数が、4分の3程度におさえられることがわかりました。さらに、がん治療にも使われる強力な放射線を照射した場合、ビールを飲んだ後では染色体異常が4割もへっていたのです。

さらに、ビール、ノンアルコールビール、アルコール(エタノール)をそれぞれ飲ませたマウスに、γ線を照射して30日後の生存率を調べる実験を行ったところ、興味深い事実がわかりました。ビールを与えたマウスが最も生存率が高く、アルコールがそれに続きました。しかし、ノンアルコールビールを与えた群では、全く効果が見られなかったのです。重粒子線を照射した場合でも、同じ傾向が確認できました。

この結果から、アルコール自体に放射線防御作用があること、アルコールとビールの成分が合わさると、さらにその効果が高まることがわかりました。ノンアルコールビールでは効果が見られなかったことから、ビールの有効成分が、アルコールによって体内に吸収されている可能性が推察されます。

では、ビールのどんな成分が、これらの効果をもたらしているのでしょうか。

ビールには非常にたくさんの微量成分が存在します。私は、いくつか可能性のありそうな成分( シュードウリジン、グリシンベタイン、メラトニン) に絞って研究を行いました。これらをヒトの血液に加えたり、マウスに投与したりして放射線照射実験を行うと、3つの成分とも、それぞれ程度の差こそあれ、放射線防護効果を確認することができました。例えば、シュードウリジンを加えた血液にⅩ線を当てると、染色体異常の数が34% も減少する、というデータが出ています。

では、ビールを飲めば、放射線の害を防げるのでしょうか。残念ながら現時点では、「ピールには放射線防護効果をもたらす可能性があるものの、効果があるとは断言できない」というのが正確なところです。

というのも、放射線にはさまざまな種類があり、細胞の種類によっても受ける影響が全く違ってくるからです。さらに、放射線防護効果をヒトで検証することは不可能、という事情もあります。

したがって、お酒が飲めない体質の人や、未成年者が無理に摂取するようなことは、絶対に避けていただきたいと思います。

健康を害さない程度に食生活に取り入れるのなら、放射線対策の一環として、ビールを利用してみてもいいでしょう。

コンブのだし汁が放射性ヨウ素の害を防ぐ

福島の原発事故でも影響を受けない

1986年4月に起きたチェルノブイリの原発事故を含めて、世界各地の核放射線災害地を訪れ、人体への影響を調査、研究してきた札幌医科大学の教授の高田先生によるレポートです。

高田先生は、今回の福島の原発事故でも4/6~4/10にかけて福島原発20キロ圏内も含めて、現地のかたたちの健康調査や放射線衛生調査を実施しています。

退避圏内の浪江町の放射線量は、毎時0.02ミリシーベルト。福島第一原発の正面ゲートで計測すると、浪江町の2倍程度の数値で、最大でも毎時0.059ミリシーベルトでした。

この数値は、チェルノブイリの緊急事態時のおよそ1000分の1以下にすぎません。当初、正門付近で最大10ミリシーベルトの被曝を覚悟していましたが、実際はその100分の1で、マスクや簡易防護衣も不要でした。

また、原発20キロ圏内を出入りした3日間の積算線量は、0.1ミリシーベルトでした。今後の放射性ヨウ素の減衰を予測すれば、現地に1ヶ月滞在しても、積算量は1ミリシーベルトに満たないといえます。

放射線防護学の100年以上の研究成果に基づき、放射線の線量レベルをA~Fまでの6段階に分けています。A~Cまでが危険な範囲、D~Fまでが安全範囲です。

レベルAの線量範囲は4シーベルト以上で、人間はこの線量を全身で受けると、100人中50人が60日以内に死亡します。レベルBは、1~3シーベルトで、嘔吐、脱毛などの自覚症状が現れ、ガンの発生率が若干高まります。レベルCは、0.1~0.9シーベルト。この線量を受けても自覚症状はありませんが、わずかながらガンリスクが高まります。また、レベルC以上では、胎児が奇形になるリスクがあり、注意が必要です。

レベルDは、2~10ミリシーベルト。これは自然界にある放射線や、医療機関で診察の際に受ける程度の量です。このレベルD以下であれば、健康面で問題なしと考えられます。なお、CとDには10倍の線量差があります。この間の線量が、放射線を職業とする人たちの法律で定められた年間限度(50ミリシーベルト)です。

今回の福島の調査から、原発周辺の住民がレベルC以上の線量を受けることはないと考えられます。

セシウムが汚染されたキノコを食べて実験

また、今回、原発20キロ圏内からの避難住民を中心に、福島県民希望者66人に対して、甲状腺に沈着した放射性ヨウ素量を計測しました。結果、最も高かった人でも、その数億は3600ベクレルで、甲状腺ガンのリスクは全くない範囲でした。

さきほどの危険度のレベルでいえば、検査した全員がD~Fレベルに入り、健康上なんら問題はないと考えられます。

そもそも欧米人は海藻などをとらないため、甲状腺に蓄積されている安定(放射性ではない)ヨウ素の量が多くありりせん。一方、海藻類を日常的に食べる日本人は、甲状腺に蓄積されているヨウ素の量が多いのです。

そのため、放射性ヨウ素は日本人の甲状腺には新たに蓄積しにくく、その害も受けにくいと考えられるのです。

それでも、もしものことが心配なら、日ごろからコンプをはじめとする海藻類をたくさん食べるようにするといいでしょう。

研究では、大人で1日33グラム、3歳~小学生は16グラムの乾燥コンプで作っただし汁を摂取すれば、十分な安定ヨウ素を体に取り込めると考えられます。この量は、私が自分でコンプを食べ、尿中のヨウ素を調べて算出したものです。

この際、コンプは必ず沸騰させるようにします。沸騰させることで初めてヨウ素が水中に溶け出してくるからです。沸騰したら、すぐに火を消します。

大人1人33グラムのコンプにつき、どんぶり1杯の水(約300cc)で煮出します。例えば、夫婦2人、小学生のお子さん2人のご家庭なら、コンプ99グラム(3人分)を、どんぶり3杯の水で煮出して、このコンプだしでうどんなどを作って食べるのがお勧めです。

3歳未満のお子さんには、だし汁のみを与えます。生後1ヶ月~3歳未満は8グラム、新生児は4グラムが目安です。だしを取った後のコンプも、刻んで油炒めにして食べるといいでしょう。

根昆布水は高血圧を抑制するは、血圧を下げるためのレシピとして紹介されていますが、コンブの量さえ適切(大人1人33グラム)にして作れば放射性ヨウ素の害を防ぐために役立つということです。あらためて和食にはコンブが欠かせませんが、ホントにすばらしい食品だとあらためて関心します。

そして人体の中から不要な毒素などを排出させるには腸内で食物繊維がからめてとることで排泄できるのはこれからも変わりません。

ちなみにヨウ素の半減期(発する放射線の量が半分になるまでの期間)は8日で、時間が経過するごとに、さらに大幅に減少していきます。一方、30年が半減期とされるセシウムも、体内では代謝により実効半減期は100日になります。これは、私がチェルノブイリ近郊で調査を行った際、セシウム汚染されたキノコを食べ、測定して確認しています。

そのうえ、セシウムによる発ガンなどの健康被害は、チェルノブイリ20年間の疫学調査でも見つかっていないのです。

土壌が放射性セシウムに汚染されたとしても」チェルノブイリの事例から、健康被害を与えるとは考えられません。ましてや福島の場合、チェルノブイリより格段にセシウムの量が少ないのです。こうした事実がはっきりしているわけですから、私たちは根拠のない情報に踊らされて、むやみに野菜や牛乳などを買い控えたり、風評を広めたりすることを慎みましょう。

そして、今後も正しい知識に基づいて、福島や、震災に加えて原発事故の影響も受けている被災地の人たちを、全力で応援し続けていくべきでしょう。

せっかくコンブを食べて放射性ヨウ素の害を防げても便秘をしていては全く意味がありませんので、コンブには食物繊維が多いので便秘解消効果も高いのですが、万一便秘になってしまっているならこちらなどを使うとスムーズに排便できるでしょう。せっかくのコンブの力で排泄できなければ意味がありません。

玄米、納豆などの伝統食で放射性物質を排出すると体温もアップする

長崎原爆投下後に誕生

長崎に原爆が投下されたのは、昭和20年8月9日です。今からもう70年以上も前のことですが、その後に生まれました。当然、直接被爆こそしていないものの、当然、自身も、放射線の被害を受けているのは間違いないでしょう。
その当時は放射線の線量を測測定するものもありません。このため正確な数値は不明ですが、たぶん長崎の街じゅうに、かなり多量の放射性物質が存在したことは間違いないでしょう。しかし長崎の市民は、全く気にもかけずに生活していました。

長崎大学の医学部を卒業後、大学付属の原爆後遺障害研究施設内科に所属し、その後原爆病院でも1年働きました。こう考えてみをと、放射線障害とも長いつきあいになっています。

ちなみに、長崎の被爆者のうち、非常に貴重な証言を残している先生とも、何度も直接お話ししています。その医師は、爆心地から2キロと離れていない病院で被爆されました。ところが、そんな近距離で被爆したにもかかわらず、先生やその病院のスタッフはひどい放射線障害にならずに済んだのです。しかもその後、放射線の影響でガンになることもなく、先生は89歳までお元気で過ごされました。

先生は、自分たちが放射線の害を受けなかったのは、その当時常食していた玄米食やみそ汁などの効果ではないかと考えられました。

玄米食やワカメのみそ汁、また、大豆製品などは、放射線対策の食品として大いに推奨できるはずです。ただ、放射線対策といっても、何も難しく考えることはありません。要するに体内に入った放射性物質は、ほかの老廃物や毒物と同様に考えればよいのです。肝心なのは、それをどんどん体外へと排出させることです。

あるいは、花粉症と同様に考えてもいいでしょう。花粉も放射性物質も、空気中のちりや食物にくっついて体内に入ってきます。これを早く排出するために適した食品が玄米であり、大豆発酵食品なのです。

玄米には、フィチン酸という成分があります。このフィチン酸は強力な排出作用を持っており、放射性物質の排出にも役立っていると考えられます。大豆発酵食品には、ジピコリン酸という成分があります。ジピコリン酸は、ストロンチウム90などの放射性物質の排出に効果があるとされています。こうした効果が知られるようになり、チェルノブイリ原発事故のときは、ヨーロッパで納豆が大人気になったのです。また、放射性物資を排泄するという意味では、食物繊維の摂取も大切です。
大豆についてはこちらの大豆パワーで詳細に紹介されています。

免疫力で体外への排出力が変わる

放射線障害については、過度に心配しすぎたり、慌てたりしないことも大事です。そうした精神的なストレスは、自律神経のうち、交感神経を緊張させます。交感神経が緊張すると、老廃物の排出がスムーズにすすまないからです。
これに対して、リラックスしていれば、副交感神経が優位になり、老廃物の排泄もスムーズに行われるようになります。便秘は毒素をため込んでしまう一番最悪な原因ですからまずは、食物繊維をしっかり摂ることを意識しなければいけません。せっかく副交感神経優位のリラックスモードになっても食物繊維が不足していると便秘になるのは言うまでもありません。ちなみににきびや吹き出物は便秘になると出てきます。思春期のにきびと異なり大人になってからのにきびは一端よくなっても便秘になるとまた、同じ場所ににきびや吹き出物ができます。大人にきびの場合は、便秘、そして洗いすぎが原因になるのですが、スキンケアは、大人になってからの方が難しくなります。

少し、話がそれましたが、同じ線量の放射線を受けても、各人が受ける害は、決して同等であはりません。それは心の持ち様でも違ってくるのです。「病は気から」はとても重要です。ちなみに、これまでの放射性物質による内部被曝の問題が中心でしたが、可能性としては、放射線による外部被曝も考えられなくはありません。放射線をいったん受けてしまえば、確かにそれはどうしようもありません。ですが、その人の免疫力が高いか低いかで、その後の経過も変わってきます。
東洋医学的には治る体質、治らない体質も影響します。

当然ながら、ふだんの食事内容なども影響しますから、できるだけ肉食や脂肪を控える、ふだんからストレスをため込まないように心がける、運動不足や睡眠不足にならないようにすることも大切です。

そして、冷えもNGです。最近は、冷房の影響で、夏に体を冷やしすぎる人がふえています。すると、体の中の水の排泄がうまくいかず、体に水がたまった状態(これを「水毒」という) になり、さまざまな疾患が生じます。水毒になれば、体内の老廃物の排泄も進みません。となれば、放射性物質の排出も滞りがちです。このため、放射線対策としても、冷えの改善は重要といえるでしょう。

体を冷やしやすい夏こそ、冷え対策が必要となります。熱いふろに入り、どっと汗をかくようにしましょう。生姜紅茶を飲むのもお勧めです。

放射線の害イコール活性酸素の害

実は、放射線の害よりも運動不足や喫煙の方が危険

2011年(平成23年)3月11日の大震災による福島第一原子力発電所の事故は、テレビや新聞、雑誌で、さまざまな報道がされました。危険をあおる意味のない意味不明な報道も多数ありましたが、正しい情報もいくつかありました。

こうした放射能汚染の報道を見るにつけ、国内外で放射線に対する無用な恐怖心が広がるのではないかと心配になります。

例えば、低線量の放射線を浴びたせいで、めまいがするとか、疲れやすくなったという人がいますが、それは放射線のせいではありません。気のせいか、放射能を恐れるストレスから生じる現象です。

ましてや、放射性物質で汚染された野菜を食べたから、気持ちが悪くなることはありえません。それも、おそらくストレスのせいと考えてよいのです。最も基本的な疑問に答えてみましょう。なぜ、放射線は危険なのでしょうか。

放射線は体内の水分子と反応し、活性酸素を生み出します。放射線の害の8割以上 は、この活性酸素の害といえます。

そもそも、ふだんの呼吸によって生じる活性酸素によって、人間の遺伝子は傷つけられています。その傷を日々治す機能があるために、私たちの健康は維持されているのです。

ところが大量に被曝して1度にl00 ミリシーベルト以上、余分な活性酸素が生じると、それがさらに遺伝子を破壊し、修復が追いつかなくなります。そのため、1度に100ミリシーベルト被曝すると、がんで死亡する人が0.5% 程度ふえるのです。その場合でも固形癌が生じるには20~30年、白血病で5~10年程度の期間を要します。

低線量の放射線(年間100ミリシーベルト以下) の影響については、ある学者は「がんになる」といい、ある学者は「安全だ」といっていますが、実際は、あるのか、ないのかわからない程度の小さい影響です。たとえ「ある」としても、そのがんになるリスクは、ほかのがんを引き起こす要因と比べると、かなり低いレベルです。

当時、福島県では、年間20ミリシーベルト以上被曝する地域が避難対象なので、年間20ミリシーベルト浴びたときのことを考えてみましょう。その際のがんのなりやすさのリスクは、たとえあるとしても最悪で1.006倍です(がんで死亡する人は30% から30.1% に上昇)。ほかのリスクと数字で比較すると、それがはっきりします。

国立がんセンターの疫学調査で、がんのなりやすさが数字で表されています。喫煙者のがんのなりやすさのリスクは、非喫煙者の1.6倍。運動不足のリスクが1.15~1.19倍、野菜不足が1.06倍、肥満が1.22倍となっています。

こう見ると、喫煙や肥満などに比較して、被曝してがんになるリスクは相当に低いことがわかります。ですから、被曝によるがんのリスクをむやみに恐れることは、健全とはいえません。現実に大きな実害があり怖いのは、喫煙、運動不足や野菜不足のほうなのは明らかなのです。これから禁煙をがんばる人はこちら

無用な心配はストレスを誘発し、活性酸素を発生させる

そうはいっても、やはり放射線の害が心配だというかたは、少なからずおられることでしょう。そうしたかたたちのために、活性酸素をおさえるにはどんな食品を食べたらいいか、その目安についてです。

活性酸素をおさえるという意味では、抗酸化作用の強い食品を毎日摂取するように心がけることが原則です。

お勧めなのは、「赤」「緑」「黄色」などの色の濃い食品です。ベータ「赤」の食品としては、βカロチンの豊富なニンジンや赤ピーマン。リコピンの多いトマト。サーモンピンクの元であるアスタキサンチンが豊富なサケなどがあります。これらの成分は、いずれも優れた抗酸化物質です。「緑」の食品としては、まず抗酸化物質のブラストキノンの含まれるホウレンソウ。特にブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科の野菜は、がん予防効果が高いと報告され、注目を集めています。スルフォランが含有されるブロッコリースプラウト(野菜の新芽)もお勧めです。「黄色」の食品としては、ゼアキサンチンという抗酸化物質が含まれるマンゴーやパパイヤ。また、カボチャはβカロチンが豊富です。

こうした野菜、果物などを、できるだけ多く摂取するといいでしょう。1つの目安としては、1日に野菜を小鉢で5皿、果物を1皿食べるのが理想です。これで400グラム程度の野菜、果物類を食べることになります。

さらに水素水も、体内の活性酸素を退治するのに高い効果があることがわかっています。

ちなみに水素水の場合、まがいものの製品もかなり出回っていますから、注意が必要です。わかりやすい例でいえば、ペットボトルで販売されている水素水は要注意です。というのも、水素はプラスチックのボトルを透過して外に出てしまうからです。こうした点から、アルミニウム容器の水素水を選ぶようにするのが無難でしょう。

原発事故の終息には、まだ時間がかかるでしょう。今後も、科学的な根拠のない風評被害に惑わされずに、冷静に対処することが最も大事ではないでしょうか。ストレスは活性酸素を多く発生させ、がん細胞を殺す免疫作用を低下させます。無用の心配こそが、がんを招くのです。

セシウム137とストロンチウム90の排泄には、カリウム、カルシウムといったミネラル不足に注意する

日本は甲状腺の害がでにくい

2011年(平成23年)3月11日の大震災による福島第一原子力発電所の事故が、日本全体に深刻な被害をもたらしましたが、最近は、メディアの報道が少ないせいかやや忘れられ気味です。しかし、日々放出され続けている放射性物質が健康に与える影響を、不安に思う人は多いでしょう。

放射性物質が含まれるものを口にした場合、放射性物質の吸収をおさえて、放射線による影響を軽減することができます。その工夫の1つが、食生活です。旧ソ連(現荏のウクライナ) で起こった、チェルノブイリ原発事故を参考に考えてみたいと思います。

チェルノブイリ原発事故では、近郊のキエフなどで、子供たちに甲状腺ガンが多発しました。

一方、ポーランドでも大量の放射能を感知しましたが、ポーランドの子供は、ほとんど甲状腺ガンを発症していません。これはなぜでしょうか。

甲状腺には、ヨウ素が多く存在します。このヨウ素が不足していると、体内に入った放射性ヨウ素が甲状腺にたまって、ガンを引き起こすのです。

海から離れたキエフでは、ヨウ素が豊富な海藻などを摂取する習慣がなく、慢性的にヨウ素が不足していました。しかし、北部が海に面したポーランドでは、ヨウ素を摂取する機会に恵まれていました。この食習慣の違いが、ガンの発症率に影響した可能性があるのです。

また、ポーランド政府は、原発事故後にヨウ素剤をすぐ住民に配布したのに対し、旧ソ連ではそうした配慮がなかった点も、明暗を大きく分けたと考えられます。

日本でも、コンプなどの海藻は非常に身近な食材です。また、厚生労働省の定めた暫定基準値を超えて放射性物質が検出された食材は、出荷が制限されるため、市場で流通していません。

このため私は、食品による内ひばく部被曝(呼吸や食事によって体内に入った放射性物質から放射線を浴びること) に限っていえば、日本ではキエフのような甲状腺への影響は出にくいのではないか、と考えています。

放射性物質吸収のリスクを下げる

さて、今回の原子力発電所の事故で、多くのかたが危倶されているのが、セシウム137とストロンチウム90という放射性物質による害です。原発から離れて住んでいる人でも、これらの物質が食物に付着して流通し、口に入るのではと不安を口にしています。

結論から言えば、出荷制限も行われている現在、日本の店頭に並んでいる食物は、すべて安全だといえましょう。通常の調理法で、普通に食べて大丈夫です。たとえ、暫定基準値を超えた放射性物質が付着した食物を間違って食べたとしても、1~2回食べたくらいでは全く害にはなりません。

セシウム137の物理的半減期(発する放射線量が半分になるまでの期間)は30年です。しかし、体内に入ったセシウムは、ずっとそこにとどまっているわけではありません。平均して100日くらいで、半分が体外に排出されてしまいます。

ただし、長期間継続して.食べたら問題が生じる可能性があるので、それを想定して規制値を割り出し、安全を見込んで出荷制限が行われているわけです。

このように、現在、危機が切迫しているわけではありませんが、少しだけ身の回りに放射能の汚染があると仮定し、どうしたら安全に暮らせるかを、それぞれが考えたほうがいいのではないかと思います。

その大きなポイントがへバランスの取れた食事なのです。不足する栄養がないよう、日々心がけることが重要で、なかでも注意したいのがカリウムとカルシウムです。

カリウムは、放射性物質のセシウムと非常に構造が似ているため、人間の体はセシウムとカリウムを区別できません。セシウムが体に吸収されると、カリウム同様に組織や筋肉などに取り込まれ、体全体に分布します。

しかし、すでに体内にカリウが不足せずにあれば、セシウムが体内に入ったとしても、余ったカリウムと同様に、.尿中に排出されます。つまり、セシウムの吸収を防ぐことができるわけです。逆に、カリウムが不足していれば、セシウムが余分に吸収されるおそれがあります。

また、カルシウムは、放射性物質のストロンチウムと構造が似ています。体内に入ると、ストロンチウムはカルシウムと同様に骨に取り込まれ、将来的に骨肉腫(骨にできる悪性腫瘍)などを引き起こすおそれがあります。しかし、体内でカルシウムが足りていれば、体がストロンチウムを余分に吸収するリスクを下げることができます。

ちなみに、カリウムはアボカド、ホウレンソウ、納豆などに多く含まれ、カルシウムはチーズなどの乳製品、油揚げなどのダイズ製品に豊富です。バランスの取れた食生活が重要なのです。

関連情報

放射線の害を可能な限り減らす「セレン」について一覧