アレルギー発症の仕組みとは

アレルギーを抑える物質は「虫」

寄生虫がヒトに感染すると、IgEという特殊な抗体を産生します。このIgEはふつう、ヒトの血液中にわずかに含まれるだけなのですが、寄生虫に感染すると簡単に、かつ長期間にわたって血中旭E の値が高く保たれるのです。これによって、アレルギーは抑えられているのです。寄生虫のどの部分がヒトに作用して、IgE抗体の産生を誘導するのか?

実験に際しては、イヌの心臓に棲みついているフィラリアという寄生虫を材料として使うことにしました。

当時、東京の野犬の多くがフィラリアを持っていて、実験にその「フィラリア持ち」 の野犬を使っていました。

さて、フィラリアという虫を使って実験を開始したのですが、IgE抗体を作るように体を誘導する物質を探すのは、大変な作業でした。
フィラリアを細かく刻んで水に溶かし、いろいろな成分を分離して調べました。乾燥させた虫をすりつぶして、超音波をかけて砕いて水溶性にし、その溶液をカラムに分け、ゲルをからめて成分を分け、この部分にアレルギーを抑える物質があるとわかったら、またそれを集めて分けて…そんなことの繰り返しでした。何垣ものフィラリアをすりつぶしました。気の遠くなるような果てしない作業です。

ようやく、アレルギーを抑える物質を発見しました。それは、分子量約2万の糖たんばくで、フィラリアの分泌・排泄管に存在していました。この特殊物質を「Di Ag」と名づけました。

免疫はこうしてつくられる

ヒトの免疫をつくっているのは、「Bリンパ球」「Tリンパ球」「マクロファージ」という3種類の細胞です。それぞれの働きは以下の通りです。

Bリンパ球(抗体産生細胞)
ウィルスなどの感染を記憶し、抗体を産生して再感染を防ぐ働きがある
Tリンパ球(免疫調節細胞)
免疫応答を助ける「ヘルパーT細胞」、抑制する「サプレッサーT細胞」、ウィルスに感染した紳胞を排除する「キラーT細胞」の3種類に分かれる
マクロファージ(貧食細胞、抗原情報伝達細胞
細菌やウィルスなど、体内に侵入した異物を捕食し、その情報をヘルパーT細胞に伝える

これら3種類の免疫細胞は、誰もが生まれながらにして持ち合わせているものです。以前は、年齢に関係なく一定に保たれるとされていましたが、近年の研究で「日本人ではおのおのの免疫細胞の機能が低下傾向にある」ことがわかってきました。

こ3種類とは別に、「NK(ナチュラルキラー)細胞」という、常に体内をパトロールしてガン細胞や病原菌を見つけると単独で直接殺す免疫細胞があります。

NK細胞は免疫細胞群のなかで最初に異物を攻撃する先兵の役割をしており、このNK細胞が異物との戟いに負けてしまうと、その役割がBリンパ球・Tリンパ球・マクロファージにバトンタッチされることになります。

たとえば、風邪をひいたとき、すぐにウィルスと対決するのがNK細胞です。ここで戦いが終了すれば、体には何の症状も出ません。NK細胞が負けてしまった場合は、Bリンパ球・Tリンパ球・マクロファージとの戦いのなかで、発熱や痛みなどの症状が出るわけです。

たとえばおたふぐ風邪のウィルスが体内に侵入してきた場合、まずマクロファージがこれを食べて、そのウイルスの形状や構造等の情報がTリンパ球に伝えられます。これらの情報がさらにBリンパ球に伝達され、Bリンパ球がその情報にしたがって抗体をつくります。この場合の抗体はおたふく風邪に二度とかからないようにするIgGという抗体なのです。

これが抗体産生を簡単に説明した機序です。これを利用して、さまざまな感染症のワクチンが開発されています。ただし、花粉症やアトピー、ぜんそくなどのアレルギーは、IgG抗体ではなくIgEという抗体を産生し、これがアレルギー反応を誘導するのです。

花粉症の発症プロセス

抗原がスギ花粉であれ、ハウスダストであれ、アレルギーを発症するプロセスは同じです。ここではスギ花粉症を例にとって説明しましょう。
スギ花粉のような、分子量2万近くの物質が体内に侵入すると、前項と同じプロセスを経てBリンパ球がIgE抗体を産生します。

このIgE抗体は次に花粉症が入ってきたときに攻撃を仕掛けるのが本来の役割なのですが、やっかいなのは肥満細胞の表面にくっつくことです。

肥満細胞というのは、鼻や口、皮下、気管支など、いろんなところの粘膜に存在しています。なぜ「肥満」と名づけられたかと言うと、ヒスタミンやセロトニン、ロイコトリエンなどの化学伝達物質が細胞内にパンパンに詰まっていて、顕微鏡で見ると丸々と太っているからです。

この肥満紳胞には、IgE抗体がくっつくカギ穴があります。そのカギ穴にスギ花粉由来の旭E抗体が付着して、表面を覆います。その状態では何も起きませんが、花粉が飛んできて2つのIgE抗体に花粉がつくと、肥満細胞が破れてしまいます。

その結果、肥満細胞はヒスタミンやセロトニン、ロイコトリエンなどを撒き散らし、その刺激を受けた粘膜が炎症を起こす、というわけです。スギ花粉を鼻から吸い込めばくしゃみや鼻水が出たり鼻づまりになるし、目に入れぼ目がかゆくなるのです。

寄生虫は抗体の邪魔をする

寄生虫というのは人間の体内に侵入すると、いろいろなところを巡回し、最終的に棲みやすい場所に落ち着いて成長します。たとえば、フィラリアは鼠径部のリンパ節、回虫やサナダムシなどは小腸、といった具合です。
寄生虫が体内に入ると、体は寄生虫を排除する抗体をつくろうとします。でも、抗体に攻撃されると、寄生虫は死んでしまいます。仲間も二度と入ってこれなくなります。

寄生虫が人間のお腹のなかでぬくぬくと生きていくためには、抗体を自分にとって無害なものに変えなくてはなりません。

そこで、寄生虫が体内を巡回しながら便をすると、その便成分を異物として認識した体が抗体を産生するのですが、抗体に作用して「異常な抗体」を作らせるのです。寄生虫を排除しようとする作用をしないだけではなく、他のすべての抗原にも反応しない、不活性の抗体を多量に産生させるのです。

その結果、寄生虫が寄生していると、スギ花粉やハウスダストのなかのダニなどの抗原が入ってきても、それに対するちゃんとした抗体を産生できない体になるのです。結果的に、寄生虫の分泌物がさまざまなアレルギーの抗原に対する抗体の産生を低下させる、ということになるのです。

この「異常な抗体」 なら、肥満細胞をびっしり覆っても、スギ花粉やハウスダストのなかのダニなどの抗原に反応しません。だから、肥満細胞が破れてアレルギーを起こすことがないわけです。

人間と寄生虫は長い長い進化の歴史のなかで、そういう共生関係を築いてきたのです。

ここでは寄生虫を例に説明しましたが、同じように抗体の作用を低下させることを腸内細菌もやってくれます。

これら異物はヒトの体のなかでしか生きられないからこそ、ヒトの免疫をかいくぐりながら、ヒトにとっても自分にとってもいい体内環境にするためにがんばってくれているのです。

お腹の調子がよくないとある日突然食物アレルギーになったりする

食物アレルギーについて

食物アレルギーとは、卵や牛乳、乳製品、小麦、蕎麦、ピーナッツなど、特定の食物を食べた後に、アレルギー症状が起きることをいいます。具体的な症状は以下のとおりです。

皮膚粘膜症状

  • 皮膚症状
    かゆみ、じんましん、湿疹、浮腫など
  • 眼症状
    結膜充血、かゆみ、涙、瞼の浮腫など
  • 口腔内咽頭症状
    口のなかや唇、舌などの違和感、喉のかゆみ・イガイガ感、声のかすれなど
  • 消化器症状
    腹痛、嘔吐、下痢、血便など
  • 呼吸器症状
    くしゃみ、鼻水、鼻づまり、呼吸困難、せきなど、
  • 全身症状
    多臓器に症状が現れるアナフィラキシーというショック症状を引き起こす。全身がぐったりして、意識障害や血圧低下を起こすこともある

アレルギー情報センターによると、わが国の「食物アレルギー有病率」は、乳児が約10%、3歳児で約5%、学童以降が1.3~2.6程度で、全年齢を通して1~2 %と考えられます。

特徴的なのは、乳児の食物アレルギーの多くはアトピーを合併していることです。したがってアトピーが発症した場合には、食物が関係している可能性が高いので、食事との関係を調べてみることが必要です。
食物アレルギーが起こる発端は、原因食物のたんばく質を腸内でアミノ酸まで分解できず、たんばくのまま吸収してしまうことです。

それによって抗体ができて、アレルギー症状が出現するのです。それでは、どうして原因食物のたんばく質を腸が分解できなくなったのでしょうか。その原因の1つに、たまたまお腹の調子が悪くて下痢をしているときに、その食べ物を食べてしまうことがあります。

  • いままで大好物だったのに、ある日突然、生ガキを食べると当たるようになった
  • どういうわけか、突然、ピーナッツのアレルギーになった
  • いつの間にかそばアレルギーになった

こういったた話をよく聞きます。こんなふうに大人になってから突然発現する食物アレルギーは、たいていが腸の荒れているときにその原因食物を食べたことが引き金になります。

乳幼児の場合には、母乳で免疫システムを整える前に、早くから離乳食を与えると、腸管を荒らしてしまった結果、卵などの食品のたんばくがそのまま吸収されてアレルギーを起こすのです。

免疫細胞が昔ほど働かなくなった

食物アレルギーを含むアレルギー病の治療法に「脱感作療法」というものがあります。

これは、アレルギー反応を軽減させるために、少量のアレルゲンを投与し続け、段階的にアレルギー症状を緩和していく方法です。

しかし、この療法は医師の指導の下で、場合によっては入院加療を行わないといけません。個人でやると、アナフィラキシーショックを起こすなど、命に関わる重篤な症状をきたす危険があるのです。「試しに自分でやってみようか」なんて気は、絶対におこさないようにしてください。

この脱感作療法は言い換えれば、免疫細胞を忙しくさせるものということができます。

人間の体には、寄生虫や細菌、ウィルスなどの異物が侵入してきたときに、それぞれを担当する免疫細胞が備わっています。たとえば、結核菌が侵入してきたら結核担当免疫細胞が「出て行け」と阻止し、病気のウィルスが侵入してきたらウィルス担当免疫細胞が排除してくれます。

ところが、人間がひたすらキレイ社会を求める過程で、寄生虫も細菌もウィルスもほとんど体内に侵入することがなくなりました。その結果、それまで体内で活躍していた、さまざまな免疫細胞が働かなくなってしまったことでアレルギー病が増えてきたと考えることができます。

人間社会でも、職もなくぶらぶらしている暇な人間というのは、何かと問題を起こします。

それと同じで、各種免疫細胞たちはあまりに暇になったものだから、従来は相手にもしなかった異物に反応して、抗体をつくるようになってしまったのです。

花粉に反応して起こるアレルギー反応が花粉症で、ハウスダストのなかのダニの死体などに反応しているのがぜんそくやアトピーです。
食べ物がアミノ酸にまで分解されなかったたんばくに反応しているのが食物アレルギーなのです。このように、寄生虫や細菌などのいろいろな微生物に対応していた免疫担当細胞が失業してしまった結果、花粉やダニなど反応しなくてよいものに反応してアレルギー性疾患を生み出したというわけです。

腸内細菌が元気になる食べ物を積極的に食べる

腸内細菌の何よりのごちそうは乳酸菌

最近、健康に役立つ微生物を用いて、腸内環境を管理する「プロバイオティクス」という研究が進んでいます。

腸のなかの乳酸菌やビフィズス菌を増やし、理想的な腸内フローラを構築するための研究です。

その1つの方法が、乳酸菌やビフィズス菌が入ったヨーグルトを食べたり、乳酸菌やビフィズス菌が入った健康食品を飲んだりすることです。

L・カゼイ・シロタ株など、「生きたまま腸に届く乳酸菌やビフィズス菌」が注目されています。この種の乳酸菌やビフィズス菌は、人間の体の免疫細胞に作用して、活発に働くことがわかっています。当然、アレルギーの発症を抑える効果にも期待が高まります。

しかし、「生きたまま腸に届く」かどうかは、そう気にする必要はありません。これらの菌は胃酸に弱く、90%近くが胃で死んでしまいますが、それでもかなりの効果が得られます。

その秘密は、これらの細菌が出す分泌液にあります。食品として口から入った乳酸菌やビフィズス菌は、胃で死んだとしても、分泌液が餌となって、もともと腸にいる乳酸菌やビフィズス菌を増殖させるのです。

善玉菌の餌になるものを摂る

また、最近は、生きた細菌だけではなく、善玉菌の餌になるものを腸内に取り込もうという研究も盛んです。

こちらは「プレバイオティクス」と呼ばれ、善玉菌の餌であるオリゴ糖、糖アルコール、水溶性食物繊維などを使って、善玉菌を増やそうという試みです。
なかでもオリゴ糖は、熱や酸に強く、腸まで到達しやすい特性を持っています。日本栄養・食糧学会のデータによると、オリゴ糖を飲む前と1週間後、2週間後で腸内細菌類を比較した場合、ビフィズス菌の占める割合が17.8% から38.7% 、45.9% にまで増えています。スムーズな排便のための「ラフィノース」頑固な便秘に悩む30~40代の女性に評判

ただし、オリゴ糖の摂取をやめると、1週間で元の状態に戻ってしまいます。つまり、オリゴ糖は摂取し続けることが重要なのです。大豆やゴボウ、タマネギなどに多く含まれるので、意識的・積極的にこれらを使った料理を食べ続けるといいでしょう。

このほか、キシリトールという糖アルコールは虫歯の原因菌の増殖を抑えることで知られていますが、腸内細菌の餌にもなるし、肺炎球菌を抑える作用もあります。

もちろん、乳酸菌・ビフィズズ菌を食べ物からとることも大切です。日本人は昔から、糠漬けや味噌、納豆などの発酵食品から、乳酸菌をとってきました。日本人がヨーグルトなどの「発酵乳」を日常的に摂るようになってから、まだ60年ほどですが、それよりはるか以前から発酵食品を食べていたのです。前に触れた食物繊維と併せて、善玉菌の餌になる食品をとるよう心がければ、腸内環境が自然に整い免疫力が高まるというわけです。

糖分の摂取は摂りすぎると腸内環境悪化の要因に

「太るのはイヤ。でも、お菓子はやめられない」そんな女性は多いものです。そこから食事がわりにお菓子を食べる女性が増えています。本人はそうやって摂取カロリーをコントロールしているつもりでも、それは百害あって一利なしです。習慣化すると、腸内細菌を貧弱にし、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を減少させてしまいます。それは、ブドウ糖などの単糖類は腸内細菌の餌にはならないからです。
食事抜きはダイエットにならない、肥満の原因に!
ここらへんがまぁ上手にまとまっているように思います。

結果、便秘や肌荒れになったり、免疫力の低下にはりアトピーをはじめとするアレルギーやガンなどを引き起こしたりする危険もあります。

お菓子を食べるな!と言っているのではありません。糖類はエネルギーをつくり出す大事な栄養素です。しかも、ジュースや甘いお菓子に含まれるブドウ糖などの単糖類は、体内に吸収されるスピードが速く、血糖値を急激に上昇させますから、運動などで体力を消耗して疲れたときには効率的な栄養補給ができます。

しかし、危険なこともあります。それは「血糖値を急激に上げすぎる」ことです。

夏の猛暑のなか、休みなしで仕事をしていたときに、ついジュースやお菓子を一気に飲み食いしてしまったのです。「疲れたときには糖が必要だ」「脳のエネルギーはブドウ糖だけだ」という思い込みからです。

ところがそれは間違いで、単糖類をとると一時的に元気になりますが、膵臓が働きすぎたのです。糖を分解するために盛んにインスリンを分泌し、やがて膵臓が疲弊して体調を崩してしまったのです。

それ以来、糖は「ゆっくり血糖値を上げる」食品を中心に摂取するようにしています。

糖分の多いジュースを飲んだり、あめをなめたり、お菓子を食べたりすると、血糖値が急激に上昇するので、体が慌ててインスリンを多量に出して、すぐに低血糖になります。すると、頭がふらふらしてきて、また甘いものを食べるようになります。その繰り返しで、脳の使うエネルギー源が増えたり、減ったりしていると、脳は混乱してしまうのです。このことが最近の若い人の「キレる」原因にもなるのです。

腸内環嘩牽整える意味でも、脳を正常に働かせる意味でも、日本の伝統食をたっぷり摂ることがいいでしょう。精製されていない穀類、豆類、野菜類、発酵食品など、バランスのとれた食事をすれば、腸内細菌の餌になるものをたっぷり取り込めますし、血糖値をゆっくり上げながら、糖分補給もできます。

生の水が生命力をあげる

寄生虫や感染学の中で多くの病原体が飲料水経由で人体に取り込まれることがわかりました。世界の飲料水事情を調べるために訪れた国で印象的だったのは、どの地域の水も「自然と共生する水」になっていることです。そして、いろんな水に出合うなかで確信したのは、「カルシウムを多く含む、アルカリ性の、酸化還元電位の低い生の水こそが、人間の体にいい水である」ということです。

たとえば、ネパールの山岳地帯では、地鶏や野豚が弱アルカリ性で酸化還元電位の低い水をおいしそうに飲んでいました。山岳地帯に流れる谷川の水は、ミネラルをたくさん含んでいる水でした。ネパールのフンザ族や、南米の奥深い高原地帯に住むビルカバンバの人たちなどに100歳を超える長寿者が多いのもミネラル豊富な水を飲んでいるからです。

ミネラルのなかでも重要なのはカルシウムです。カルシウムには体内の栄養素や老廃物を運ぶ役割があって・とくに血液中のカルシウムは人間が生命活動を営むうえで必須です。少しでも減ると、副甲状腺がホルモンを放出してSOS信号を発し、骨や歯に含まれているカルシウムを血液中に溶出させて補おうとします。これが骨粗鬆症の原因です。
骨粗鬆症とは?

しかも、その時しばしばそのSOS信号が止まらない場合があります。そうなると、血液中にカルシウムが必要量よりはるかに大量に溶出され、血管壁に付着します。その結果、血管の弾力が失われ、動脈硬化を起こす危険が高まります。当然、心筋梗塞や脳卒中を発症しやすくなります。

その点、カルシウムを豊富に含む「硬水」を日常的にたっぷり飲んでいると、血液中のカルシウム量が適量に保たれます。したがって、副甲状腺はホルモンを放出する必要がなく、過剰のカルシウムが血管壁に付着する事態を防ぐことができるのです。

またカルシウムには、腸の蠕動運動を活発化して便秘を防ぎ、皮庸や粘膜に炎症やじんましんなどが起こらないようにする働きもあります。アレルギーの予防にもなるわけです。
カルシウムの効能、効果はこちら。

このように、カルシウムが豊富であることに加えて、酸化還元電位の低い水であることは重要なポイントです。活性酸素にさらされている現代人にとって、その活性酸素を分解・除去する力のあるこの水がベストなのです。
水道水には、細菌を殺して水を衛生的に保つための塩素が添加されています。塩素は感染症や中毒を防ぐ作用がありますが、これが人体に入ると活性酸素を生じることがわかっています。

活性酸素は細胞を傷つけてガン細胞に変えたり、糖尿病や動脈硬化などの生活習作病を引き起こしたりする原因になると考えられています。また、塩素殺菌を行う際にできるトリハロメタンという物質は、発ガン物質になり、当然体に悪さをします。

また、有機物や無機物が除かれた蒸留水も、体に毒です。純粋な水だからいいように思うかもしれませんが、まずくて、とても飲めたものではありません。水中に酸素がまったくないので、蒸留水のなかに淡水魚を入れると、たちまち死んでしまうのです。人間も、絶食状態で蒸留水を一定量以上飲むと死に至ると言われています。蒸留水が生物の体内に入ると、体に必要な物質を溶かし、奪い取ってしまうからです。

同じ意味で、湯冷ましの水を飲むと困ることがあります。昔は飲料水にバイ菌のいることが多かったので、水を一度煮沸した湯冷ましを赤ちゃんに飲ませたものです。しかし、沸かした水は蒸留水同様、酸素が少なく、人体に必要な酸素やネラルも少ないのです。加えて、その水に硝酸塩などの有害物質が混入していると、煮沸することによってその有害物質が濃縮される危険もあります。

大切なことは、人工的な手を加えられた水よりも、自然のままの状態の生の水が、体にとって一番いい水だということです。近年はいろいろな種類の生の水やミネラルウォーターが市販されているので、自分に合ったものを飲料水として活用するのがいいでしょう。
大学の研究で実証された、高アルカリ天然温泉水 桜島 活泉水で体内の毒素を排出
私たちの体の約3 分の1は水でできています。そして、1日約2.5リットルの水分を摂取しなければ生きていけません。だからこそ、水は大切なのです。