allergie

腸内細菌が元気になる食べ物を積極的に食べる

腸内細菌の何よりのごちそうは乳酸菌

最近、健康に役立つ微生物を用いて、腸内環境を管理する「プロバイオティクス」という研究が進んでいます。

腸のなかの乳酸菌やビフィズス菌を増やし、理想的な腸内フローラを構築するための研究です。

その1つの方法が、乳酸菌やビフィズス菌が入ったヨーグルトを食べたり、乳酸菌やビフィズス菌が入った健康食品を飲んだりすることです。

L・カゼイ・シロタ株など、「生きたまま腸に届く乳酸菌やビフィズス菌」が注目されています。この種の乳酸菌やビフィズス菌は、人間の体の免疫細胞に作用して、活発に働くことがわかっています。当然、アレルギーの発症を抑える効果にも期待が高まります。

しかし、「生きたまま腸に届く」かどうかは、そう気にする必要はありません。これらの菌は胃酸に弱く、90%近くが胃で死んでしまいますが、それでもかなりの効果が得られます。

その秘密は、これらの細菌が出す分泌液にあります。食品として口から入った乳酸菌やビフィズス菌は、胃で死んだとしても、分泌液が餌となって、もともと腸にいる乳酸菌やビフィズス菌を増殖させるのです。

善玉菌の餌になるものを摂る

また、最近は、生きた細菌だけではなく、善玉菌の餌になるものを腸内に取り込もうという研究も盛んです。

こちらは「プレバイオティクス」と呼ばれ、善玉菌の餌であるオリゴ糖、糖アルコール、水溶性食物繊維などを使って、善玉菌を増やそうという試みです。
なかでもオリゴ糖は、熱や酸に強く、腸まで到達しやすい特性を持っています。日本栄養・食糧学会のデータによると、オリゴ糖を飲む前と1週間後、2週間後で腸内細菌類を比較した場合、ビフィズス菌の占める割合が17.8% から38.7% 、45.9% にまで増えています。スムーズな排便のための「ラフィノース」頑固な便秘に悩む30~40代の女性に評判

ただし、オリゴ糖の摂取をやめると、1週間で元の状態に戻ってしまいます。つまり、オリゴ糖は摂取し続けることが重要なのです。大豆やゴボウ、タマネギなどに多く含まれるので、意識的・積極的にこれらを使った料理を食べ続けるといいでしょう。

このほか、キシリトールという糖アルコールは虫歯の原因菌の増殖を抑えることで知られていますが、腸内細菌の餌にもなるし、肺炎球菌を抑える作用もあります。

もちろん、乳酸菌・ビフィズズ菌を食べ物からとることも大切です。日本人は昔から、糠漬けや味噌、納豆などの発酵食品から、乳酸菌をとってきました。日本人がヨーグルトなどの「発酵乳」を日常的に摂るようになってから、まだ60年ほどですが、それよりはるか以前から発酵食品を食べていたのです。前に触れた食物繊維と併せて、善玉菌の餌になる食品をとるよう心がければ、腸内環境が自然に整い免疫力が高まるというわけです。

糖分の摂取は摂りすぎると腸内環境悪化の要因に

「太るのはイヤ。でも、お菓子はやめられない」そんな女性は多いものです。そこから食事がわりにお菓子を食べる女性が増えています。本人はそうやって摂取カロリーをコントロールしているつもりでも、それは百害あって一利なしです。習慣化すると、腸内細菌を貧弱にし、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を減少させてしまいます。それは、ブドウ糖などの単糖類は腸内細菌の餌にはならないからです。
食事抜きはダイエットにならない、肥満の原因に!
ここらへんがまぁ上手にまとまっているように思います。

結果、便秘や肌荒れになったり、免疫力の低下にはりアトピーをはじめとするアレルギーやガンなどを引き起こしたりする危険もあります。

お菓子を食べるな!と言っているのではありません。糖類はエネルギーをつくり出す大事な栄養素です。しかも、ジュースや甘いお菓子に含まれるブドウ糖などの単糖類は、体内に吸収されるスピードが速く、血糖値を急激に上昇させますから、運動などで体力を消耗して疲れたときには効率的な栄養補給ができます。

しかし、危険なこともあります。それは「血糖値を急激に上げすぎる」ことです。

夏の猛暑のなか、休みなしで仕事をしていたときに、ついジュースやお菓子を一気に飲み食いしてしまったのです。「疲れたときには糖が必要だ」「脳のエネルギーはブドウ糖だけだ」という思い込みからです。

ところがそれは間違いで、単糖類をとると一時的に元気になりますが、膵臓が働きすぎたのです。糖を分解するために盛んにインスリンを分泌し、やがて膵臓が疲弊して体調を崩してしまったのです。

それ以来、糖は「ゆっくり血糖値を上げる」食品を中心に摂取するようにしています。

糖分の多いジュースを飲んだり、あめをなめたり、お菓子を食べたりすると、血糖値が急激に上昇するので、体が慌ててインスリンを多量に出して、すぐに低血糖になります。すると、頭がふらふらしてきて、また甘いものを食べるようになります。その繰り返しで、脳の使うエネルギー源が増えたり、減ったりしていると、脳は混乱してしまうのです。このことが最近の若い人の「キレる」原因にもなるのです。

腸内環嘩牽整える意味でも、脳を正常に働かせる意味でも、日本の伝統食をたっぷり摂ることがいいでしょう。精製されていない穀類、豆類、野菜類、発酵食品など、バランスのとれた食事をすれば、腸内細菌の餌になるものをたっぷり取り込めますし、血糖値をゆっくり上げながら、糖分補給もできます。

生の水が生命力をあげる

寄生虫や感染学の中で多くの病原体が飲料水経由で人体に取り込まれることがわかりました。世界の飲料水事情を調べるために訪れた国で印象的だったのは、どの地域の水も「自然と共生する水」になっていることです。そして、いろんな水に出合うなかで確信したのは、「カルシウムを多く含む、アルカリ性の、酸化還元電位の低い生の水こそが、人間の体にいい水である」ということです。

たとえば、ネパールの山岳地帯では、地鶏や野豚が弱アルカリ性で酸化還元電位の低い水をおいしそうに飲んでいました。山岳地帯に流れる谷川の水は、ミネラルをたくさん含んでいる水でした。ネパールのフンザ族や、南米の奥深い高原地帯に住むビルカバンバの人たちなどに100歳を超える長寿者が多いのもミネラル豊富な水を飲んでいるからです。

ミネラルのなかでも重要なのはカルシウムです。カルシウムには体内の栄養素や老廃物を運ぶ役割があって・とくに血液中のカルシウムは人間が生命活動を営むうえで必須です。少しでも減ると、副甲状腺がホルモンを放出してSOS信号を発し、骨や歯に含まれているカルシウムを血液中に溶出させて補おうとします。これが骨粗鬆症の原因です。
骨粗鬆症とは?

しかも、その時しばしばそのSOS信号が止まらない場合があります。そうなると、血液中にカルシウムが必要量よりはるかに大量に溶出され、血管壁に付着します。その結果、血管の弾力が失われ、動脈硬化を起こす危険が高まります。当然、心筋梗塞や脳卒中を発症しやすくなります。

その点、カルシウムを豊富に含む「硬水」を日常的にたっぷり飲んでいると、血液中のカルシウム量が適量に保たれます。したがって、副甲状腺はホルモンを放出する必要がなく、過剰のカルシウムが血管壁に付着する事態を防ぐことができるのです。

またカルシウムには、腸の蠕動運動を活発化して便秘を防ぎ、皮庸や粘膜に炎症やじんましんなどが起こらないようにする働きもあります。アレルギーの予防にもなるわけです。
カルシウムの効能、効果はこちら。

このように、カルシウムが豊富であることに加えて、酸化還元電位の低い水であることは重要なポイントです。活性酸素にさらされている現代人にとって、その活性酸素を分解・除去する力のあるこの水がベストなのです。
水道水には、細菌を殺して水を衛生的に保つための塩素が添加されています。塩素は感染症や中毒を防ぐ作用がありますが、これが人体に入ると活性酸素を生じることがわかっています。

活性酸素は細胞を傷つけてガン細胞に変えたり、糖尿病や動脈硬化などの生活習作病を引き起こしたりする原因になると考えられています。また、塩素殺菌を行う際にできるトリハロメタンという物質は、発ガン物質になり、当然体に悪さをします。

また、有機物や無機物が除かれた蒸留水も、体に毒です。純粋な水だからいいように思うかもしれませんが、まずくて、とても飲めたものではありません。水中に酸素がまったくないので、蒸留水のなかに淡水魚を入れると、たちまち死んでしまうのです。人間も、絶食状態で蒸留水を一定量以上飲むと死に至ると言われています。蒸留水が生物の体内に入ると、体に必要な物質を溶かし、奪い取ってしまうからです。

同じ意味で、湯冷ましの水を飲むと困ることがあります。昔は飲料水にバイ菌のいることが多かったので、水を一度煮沸した湯冷ましを赤ちゃんに飲ませたものです。しかし、沸かした水は蒸留水同様、酸素が少なく、人体に必要な酸素やネラルも少ないのです。加えて、その水に硝酸塩などの有害物質が混入していると、煮沸することによってその有害物質が濃縮される危険もあります。

大切なことは、人工的な手を加えられた水よりも、自然のままの状態の生の水が、体にとって一番いい水だということです。近年はいろいろな種類の生の水やミネラルウォーターが市販されているので、自分に合ったものを飲料水として活用するのがいいでしょう。
大学の研究で実証された、高アルカリ天然温泉水 桜島 活泉水で体内の毒素を排出
私たちの体の約3 分の1は水でできています。そして、1日約2.5リットルの水分を摂取しなければ生きていけません。だからこそ、水は大切なのです。

最近の日本人の腸内細菌はどんどん減少している

便の量でわかること

人間がほぼ毎日排泄する便の約半分が、生きている、あるいは死んでいる腸内細菌です。

便1g当たりに約1兆個の細菌がいると言われています。私たちが食べたものは、食道、胃を経て腸に入り、約7mもの距離を移動しますいわゆる消化です。
なかでも一番長いのは小腸です。その長さは約6mあり、表面にはたくさんの襞や絨毛と呼ばれる細かい突起が生えています。切って広げると、その表面積はテニスコート1面分、約200㎡もあります。

この小腸で、食品中の成分を認識し、栄養分を吸収しています。そうして「残りカス」が大腸に送られ、ここでも吸収されなかった「残りカス」がさらに直腸にいって溜められます。

これが便なのです。だいたい24~72時間はど直腸で溜められて、量が多くなった時点で脳に刺激が伝わり、排便されます。現代人の正常な便は150~200gくらいです。戦前は350gほどあったのですが、食物繊維の摂取lが減ったことで、食生活の変化とともに便も欧米化してきたということです。

便の中身を詳しく知る

食物繊維は腸内を掃除してくれます。便の量を増やし、有害物質を吸着して体外に出してくれるのです。それによって腸内を、ビフィズス菌などの腸内細菌が棲みやすい環境に整えるわけです。

パプアニューギニアの住民は、主食にイモ類、副食に野菜と豆類だけを食べていました。どれも食物繊維が豊富に含まれた食品ばかりなので、免疫力も強くなっていました。食物繊維をたっぷり摂るので年齢よりも若くとてもフレッシュでした。

便が小きくなっている現代人は、腸内細菌が減っているということが考えられます。食物繊維が少なくなって、腸内細菌のバランスを崩している可能性があります。

便が小さくて貧弱なのは、腸内フローラが異常をきたしている証拠なのです。事実、小さな便には、ビフィズス菌が非常に少なく、かなりの割合で悪玉菌が増えていることが証明されています。
現代人の排便量は少ない

便が小さい(量が少ない)はアレルギーになる

腸内細菌が減少することとアレルギーの間には、深い関係があります。それは、腸内細菌が分泌するたんばく質にはアレルギーを抑える働きがあるからです。

腸内細菌が少なければ、それだけアレルギーを招く危険が高まることがわかっています。現実に、小さくて貧弱な便をするお母さんから生まれた子どもたちの多くが、アトピーやぜんそくなどに苦しんでいます。お母さんの腸内フローラがバランスを崩しているために、赤ちゃんがその影響を受けてしまうのです。

ちなみに、立派な便とは、つやのある黄土色で、バナナのような形状をしています。匂いもあまりきつくないのが特徴です。逆に、色が黒ずんでいたり、赤かったり、形が細切れだったり、コロコロに固かったり、水分が多くて泥状だったり、強い匂いがする便は腸内細菌のバランスが崩れている、あるいは食生活が乱れている、ストレスがある場合に見られます。

便は健康のバロメーターなのです。腸内フローラを整えるためにも、常にチェックするように習慣づけます。

腸内細菌は健康のバロメーター

年齢で変わる腸内フローラ

アレルギーを治療するうえでは、「自然治癒力」という東洋医学的発想を持つことが重要です。

「自然治癒力」とは、人間が生まれながらに持っている、病気やケガを治す力のことをいいます。皮膚常在菌やデーデルライン乳酸菌、腸内細菌なども自然治癒力のひとつです。

その「自然治癒力」のなかでも最も大きな部分を担う腸内細菌についてです。

ひとくちに腸内細菌と言っても、驚くくらいの種類と数があります。詳細な研究によると、大腸には500種類以上、100兆個以上の細菌が棲息しているといわれています。ひとつひとつの細菌の重さは限りなく0に近いけれども、総重量は約1.5kgにも達するといいます。

これら無数の細菌が腸のなかに「腸内フローラ」と呼ばれる「細菌のお花畑」を形成しているのです。

その「腸内フローラ」は年齢とともに変化します。乳幼児期の腸内にあるのは90%以上がビフィズス菌です。いわゆる善玉菌で、悪玉菌と呼ばれる大腸菌やウェルシュ菌などはどくわずかです。

ただし、これはあくまでも一般的な話です。実年齢は年寄りでも、腸年齢は若い人もいます。逆に、実年齢は若くても、腸は老年期のような人もいます。

実際、テレビ番組で20代の若い女性の便を調べたところ、通常は腸内細菌の10~15%を占めるビフィズス菌が0.01%以下だったことがあります。彼女はど飯を炊いたことがなく、お菓子ばかり食べていたそうです。

彼女のように腸内細菌が「老化″」していると、出産した場合、子どもはかなり高い確率でアレルギーになります。胎児期に十分な免疫力を分けてもらえないからです。

いずれにせよ、体の元気は腸がつくるわけですから、いくつになっても腸年齢が若いに越したことはありません。腸内にビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌類を増やす必要があります。

自分の腸内を自己チェックするならこちらです。
実際の年齢よりも老けて見られてしまうことが多い人に | Health Check

善玉・悪玉・日和見のバランスが大事

ここで「善玉菌」「悪玉菌」という言葉を使いましたが、本来は腸内細菌に善も悪もありません。

たしかに、善玉菌の代表である乳酸菌群は、腸のなかを酸性にしています。多くの有害な菌は酸性状態では生きられないので、乳酸菌は外来の有害な菌からの攻撃を防ぐ作用があります。

また、ビフィズス菌の菌体成分には、免疫力を増強する物質が含まれることがわかっています。「善玉」と呼ぶのにふさわしい働きをしてくれるわけです。

では、悪玉菌はどうでしょうか。

たんばく質やアミノ酸を分解して、インドール、フェノール、アンモニア、硫化物、アミン等の有害物質を生成します。これらの物質が腸から体内に送り出されると、さまざまな臓器が障害を受けます。

それで高血圧やガンなどの生活習慣病を起こしたり、老化を早めたりするため、悪玉菌と「悪者」扱いされるわけです。

しかし、こういう悪い作用は、増えすぎるから起こるのです。善玉菌がたくさんいて、悪玉菌を抑えてバランスを保っていれば何も問題はないのです。健康な人の腸にも、悪玉菌がいるのは、良い働きもしているという証拠です。

それに、たとえば大腸菌には、ビタミンを合成したり、他の有害な細菌が大腸に定着するのを阻害するなど、私たちを病気から守ってくれる働きもあります。大腸菌は増えすぎると悪さをしますが、良いこともしているのです。

だいたい日本人は、善玉・悪玉に分けると、善玉ばかりものすごくかわいがって、悪玉をとことんいじめ抜く傾向があります。

善玉・悪玉に分けたとしても、悪玉菌は決して「いらないもの」ではありません。加えて腸内細菌には、善玉・悪玉の中間というか、ふだんは人間に良いひよりみことをしているけれど、体調を崩すと悪さをする「日和見菌」と呼ばれる細菌もあります。

大事なのは、大きく分けて3種類の腸内細菌善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランスがとれていることなのです。

「善玉菌いっぱい、日和見菌はどはど、悪玉菌少々」が、腸内細菌類の最もバランスがとれた状態です。

O-157は清潔なところで猛威を振るう

なぜ、大腸菌は悪者扱いされるのでしょうか。おそらく、江戸や明治の時代に、「東京湾の水は汚染されていて、大腸菌が見つかった。ということは、コレラ菌や赤痢菌もいるかもしれない」ということで、大腸菌が汚染の指標になったことが始まりでしょう。
しかし、大腸菌そのものは悪くはありません。たとえば、私たちが食べる野菜の主成分、繊維質(セルロースを分解してくれるのは、大腸菌をはじめとした腸内細菌なのです。

そんな大腸菌を私たちは抗生物質や殺菌剤でいじめました。しかし、大腸菌も生き物ですから、生き延びることに必死です。人間のいじめに何とか抵抗しようと、遺伝子を変えたりしながら約200種類くらいの「変種」を生み出しました。その157番目に生まれたのが「O-157」なのです。

このO-157は毒素を産生する菌です。ただ、全部で100のエネルギーがあるとしたら、そのうちの70を毒素の産生に使うので、生きる力は30ほどしかありません。生きる力が弱くとてもヤワな菌です。だから、雑菌の多いところでは生きていけません。屋台や掃除をあまりしていない台所のように、雑菌だらけのところにいたとしても、すぐに雑菌に殺されてしまいます。

したがって、世界一清潔なな学校給食の場でO-157が猛威を振るえたというわけです。

その運び屋と疑われたのがカイワレダイコンです。無菌で育った野菜だからです。土から生えた大根だと、いろんな菌がいますから、O-157などすぐに雑菌に殺されてしまって運び屋にならないというわけです。また、O-157を飲み込んでしまっても、みんなが下痢を起こすわけではありません。腸に「大腸菌」が多く存在するとO-157が追い出されてしまいます。

実際、大阪の堺でO-157が流行したときに小学生の便を調べたところ、O-157がたくさんあるのに一度も下痢をしていない子どもが30 %もいました。

一方、ちょっと下痢をした子どもは58% で、何度も下痢を繰り返して入院するほどの重篤な症状をきたした子どもは12% でした。
追跡調査をしてわかったのは、O-157で重症になった子どもはみんな、山の手の一戸建てに住む子どもたちでした。お母さんが清潔に対して非常に神経質で、子どもに泥んこ遊びもさせていませんでした。一方、一度も下痢をしなかった子どもは、揃って下町育ちでした。泥んこ遊びをする子たちだったのです。

O-157が存在するのは、大腸菌をいじめたアメリカ、カナダ、日本、ドイツ、イギリス、フランスなどの「キレイ社会」だけです。インドネシアには存在していないのです。