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腸は第二の脳 じつは脳よりも優れている

腸は第二の脳 という言葉は聞いた事がある人が多いはずです。それほど緻密な臓器ということをいいたいのですが、じつは脳よりも優れています。

腸は第二の脳

腸は第二の脳

こちらでは ミミズ の生体について紹介しました。 ミミズ 同様に優秀なのは サナダムシ です。
ミミズ と サナダムシ のいちばんの違いがどこにあるかをご存じでしょうか。

ミミズ には脳がないのに、 サナダムシ にはちっちやな脳があるのです。 サナダムシ は 腹側神経系動物 では、初めて脳を持った生き物です。

脳を持った腹側神経系動物は、その後、 イカ や タコ 、節足動物などに進化していきます。一方、背側神経系動物では  ナメクジウオ や ホヤ などの尾索類あたりから神経管が出現し、それが脊椎動物の管状神経系、すなわち脳へと発展していきます。

そして、脳を持った脊椎動物は、魚額、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類へと進化を遂げ、わたしたち人類は大脳皮質が発達した高性能の脳を持つに至ったわけです。

ここでは 腸 と 脳 の関係性について紹介したいと思います。進化をさかのぼればわかるように、 腸 は 脳 よりもずっと先にできています。

まずは 腸 ありき。生き物は気の遠くなるような長い年月をほとんど腸だけの姿で過ごしてきました。

先ほど ミミズ の例でも挙げたように、考えたり、判断したりといったことを腸がすべてやってくれるから、脳がなくてもそう困ることはなかったわけです。

では、なぜ脳が現れたのか。多くの研究者は、脳は「食べる」ために生まれたのだと指摘しています。腸はなるべく効率よくエサを得てエネルギーを取り込んでいかなくてはなリません。

それで、そのための「作戦室」を必要としたのです。つまり、それが脳。脳は、もともとは腸が自分の生存をより有利に運ぶために備えつけた器官であったわけです。

だから、本来、 脳 は 腸 の配下 にあった存在なのです。ところが、脳はどんどん発達して大きな顔するようになり、いまではすべての決定権が自分にあるかのような態度をとっています。

腸からすれば、もともと自分の下請け会社だった存在が急速に発展して、いまでは自分以上の大会社となって自分を差し置いて指揮を振るっているような感じなのかもしれません。

それに、よく「腸は第二の脳」といったいわれ方をされていますが、これ腸からすればかなり不本意なはずです。

腸 にとっては、 脳 ははるか遅れてやってきた新参者に過ぎません。その脳が「第一 で、大先輩の自分が「第二」というのは、納得いかない急があるのではないでしょうか。

もっとも、 腸 こそが人間の第一思考器官だと考えている専門科も多いです。まあ、いささか腸の方をひいきしているところはありますが、大まじめに「脳より脳の方がかしこい」と考えている、消化器の専門科はたくさんいます。その理由は次のとおりです。

腸は第二の脳 腸は、脳にはできない判断ができる

見た目は普通なのに、食中毒菌が混入した食べ物があったとします。脳は、それを口に入れろという判断を下すことでしょう。

でも、腸は、食中毒菌が入ると、「これは体内に入れてはいけない!」という判断を下して拒絶します。安全ではないものが入ってくると、嘔吐や下痢を起こして体外へ出そうとするのです。

つまり、脳は口に入れるものが安全かどうかを判断することができませんが、腸はそれが判断できるということになります。

腸は、脳の措図を受けなくても動く

体はだいたい脳の指令を受けて動いていますが、 腸 は違います。 脳 の指図を受けることなく、独自の判断で動いているのです。たとえ、脳死になったとしても、腸はひとりで機能し続けることができます。しかし、腸が完全に死んでしまうと、脳の働きも完全にストップしてしまうことになります。

腸には、脳に匹敵する神経細胞ネットワークがある

人間の腸内には、約1億個の神経細胞があり、網目状の神経ネットワークを築いています。神経細胞の数こそ脳に及びませんが、腸内の神経ネットワークにおいて思考や情動に影響をもたらす多くの情報がやり取りされているのです。

人間の心のベースは腸内で生み出されていると見ています。そして、その形成に大きな働きをしているのは、おそらく 腸内細菌 です。今後研究が進めば、 腸 と心の関わりがよりいっそう明らかになってくるのではないでしょうか。

腸は、幸せな感情を生み出している

腸は セロトニン や ドーパミン などの幸せ物質のもとを生産しています。こうした物質が腸内でたくさんつくられていれば、その人の心は明るくポジティブで、幸せ感に満ちたものになります。

逆に、腸内でその物質の生産が少ないと、その人の心は暗く ネガティブ になってしまいます。これにより、うつ病などの心の病気になってしまうことも少なくありません。すなわち、心の健康のカギは腸が握っているといっていいのです。

腸 は、ウソをつかない

脳は、見栄っ張りのうぬぼれやです。真実をねじ曲げて、偏見に満ちたものの見方をすることもあります。

腸はウソなどつきませんしつかり分類整理して、実直にまじめを貫き通します。 腸 は、少々堅物過ぎるくらいの正直者なのです。

腸 は、欲に溺れない

脳 は、意志薄弱で目先の欲望にとらわれがちです。ついついポテトチップスをひと袋空けてしまったり、満腹なのにお寿司をもうひと皿食べてしまったりするのがいい例です。

しかし、 腸 はそんなことはありません。食べ物も含めて日々を生きていけるだけのものがあれば、それで満足。常に謙虚であり、分を超えて欲琴ることがないのです。

腸 は、体のことを第-に考えている

脳は、お調子者の遊び人。時にはハメをはずすこともあります。食べ過ぎたり、飲み過ぎたり、たばこを吸ったり、生活を乱してしまったり…

体によくないことをするのもしょっちゆうです。でも、腸はいたって体思い。体によくないことが続くと、すぐに便秘や下痢などで不調を訴えます。心身が弱ってしまうことは、腸内細菌にとっても都合の悪いこと。だから、 腸 はいつも体のことを第-に考えて、もくもくと仕事に励んでいるのです。

「脳よりも腸のほうがかしこい」と思えてくるのではありませんか。とにかく、 腸 もいろいろ考えているのです。

もちろん、哲学的な問題を考えたり、難しい計算をしたり、言葉や文章で何かを表現したりする知能は 腸 にはありません。そういった学校で勉強するような能力では、到底脳に及ばないのはあきらかです。しかし、日々の生活に根差した「どう生きるか」「どちらを選ぶか」という部分では、脳よりも勝のはうがかしこい選択をすることが多いと思うのです。少なくとも「より健やかに生きていくための知恵」という点では、脳の判断よりも腸の判断に従うほうが利口なのではないでしょうか。

腸 は、 脳 よりも何億年も前に誕生しています。 ミミズ のような形態をしていたころから、必要な生存機能がしっかり埋め込まれています。だから、腸には「生きていくには、いま何をすべきか」「生き残るためにはどっちを選ぶべきか」という本能的な知恵がインプットされているのではないでしょうか。

そして、生きていくために腸が下す判断は、脳が下す判断よりもたぶん正しいのです。私は、人の人生には、脳の考えに従うよりも、腸の考えに従ったほうがいいという局面がたくさんあると思っています。腸の考えを生かしていくことができれば、きっとわたしたちは、より長く、より健やかに生きられるようになっていくのではないでしょうか。

腸内環境( 腸内フローラ )のベストバランスは 善玉菌 3、悪玉菌 1、日和見菌 6

生後10カ月 腸内細菌 の バランスは決まる

生後10カ月 腸内細菌 の バランスは決まってしまいます。赤ちゃんはお母さんのおなかのなかにいる期間は完全な無菌状態です。そして、分娩の際、産道を通るときに膣内の菌に初接触し、この世に生まれ落ち、空気を吸ったり、お母さんの肌に接したり、母乳を飲んだりすることにより大量の菌を体内に取り入れるようになります。

腸内フローフの組成バランスは生後10ヶ月頃まで

母乳やミルクを飲むことによって善玉菌の代表格である ビフィズス菌 や ラクトバチルス菌 などが一気に増加し、生後1週間くらいになると、赤ちゃんのおなかのなかが ビフィズス菌 で満たされるようになります。

生後10カ月 頃までには 腸内細菌 の バランスは決まる

生後10カ月 頃までには 腸内細菌 の バランスは決まる

さらに、ハイハイするくらいのころになると、いろいろなものを手当たり次第にぺろぺろとなめるようになって、どんどんいろいろな菌を体内に取り入れていくようになります。丈夫な 腸内フローラ を形成するにはたくさんの種類の菌が取り込まれているはうがいいのですが、この時期の赤ちゃんが近くのものを口に入れたりなめたりするのは、多くの菌を獲得するための本能的な行動なのです。

これにより赤ちゃんのおなかのなかでは多くの腸内細菌が勢力を拡大したり縮小したりするようになり、やがて勢力分布がだんだん決められてきて、 生後10ヶ月 ごろに、 腸内フローラ のおおまかな組成バランスが完成するわけです。

そして、このときにできた お花畑 のバランスを、その人は一生涯持ち続けていくことになるのです。とにかく、生まれ落ちてからお花畑が完成するまではたった10ヶ月間しかないのです。

私は、丈夫な子を育てるには、この10ヶ月間の過ごし方がカギになると考えています。それというのも、この時期までにどれだけ多くの菌を取り入れることができたかで、免疫力の強さが決定してしまう側面があるからです。

それは、10ヶ月までにいろいろな人やいろいろなもの、いろいろな自然に接して、たくさんの菌を取り込んでいったほうが、多くの免疫を獲得して病気に強い子に育つ可能性が高いということです。

逆に、菌と接する機会が少ないと、必要な免疫が獲得できず、病気に対する抵抗力が低い子になってしまいます。たとえば、清潔な部屋に閉じ込めて外部との接触をほとんどさせなかったり、いろいろなものをいちいち消毒してから使わせたり、その辺のものをなめさせないようにしていたりしていると、アトピー性皮膚炎をはじめ、さまざまなアレルギーを発症する可能性が高くなってしまいます。

実際に、アトピーの子供と健康な子供の生後1ヶ月時の腸内細菌を比較してみたら、健康な子供のはうが菌の種類と数がはるかに多かったというリポートもあるのです。

つまり、 アレルギー になるかならないか、免疫力が高いか低いか、病気になりやすいかなりにくいかといった 体質 の基本べ- スは、 生後10ヶ月 までにどのような 腸内フローラ を築くことができたかで決まってくるわけです。

生後10ヶ月 といえば、通常、離乳食にも慣れてきて乳離れが進む頃合いです。また、このころは、食べ物を消化・吸収したり、病原菌を排除したり、免疫機能を維持したりといった腸の基本的な機能が整ってくる時期でもあります。それはきっと、腸内細菌のサポート態勢が整うことによって、ひとりの人間として生きていくための初期設定ができたということを表しているのでしょう。

もしかすると、この初期設定の段階で、わたしたちはとても多くのことを腸内細菌によって決められてしまっているのかもしれません。

もちろん、体質などがすべてこの時点で決まってしまうわけではありません。あくまで生後10ヶ月で形成されるのは基本ベースであり、おそらく、その後の成長過程で環境要因によって変化していきます。

でも、生きていく力の基本形のようなものは、 腸内フローラ が固まって腸の活動態勢が整ったところでほぼ出来上がっているのではないでしょうか。私はそう思います。

なぜなら、人は勝と腸内細菌の働きがなければ、到底生きていけないからです。腸はわたしたちが生きていくためのカをつくり出し、「生」を営んでいくためのシステムの根幹を支えている臓器です。

生き物が生きていくには、まず腸内細菌のカを獲得しなくてはなりません。 パンダ の赤ちゃんは生まれてすぐにお母さんの うんち を食べ、コアラの赤ちゃんもすぐにお母さんの うんち を食べます。それは母親の うんち から腸内細菌を取り入れて、ササやユーカリを分解・吸収する機能を獲得しているのです。

生後すぐに腸内細菌を取り入れなくてはならないのは、わたしたち人間も一緒です。生を受けたわたしたちが真っ先に取り組まなくてはならない仕事は、腸内細菌というパートナーづくり。

まずはおなかのなかのパートナーをしっかり機能させて、「食べて」「吸収して」「出して」「病原菌から身を守って」という「生きていくためのベース」を早い段階で固めてしまう必要があるのです。

だから、人間は生まれてすぐに 腸内フローラ を完成させてひとまず初期設定を済ませてしまい、あとはおよそ20年もかけてゆっくり脳や体を発達させるようになったのではないでしょうか。

これはきっと、人間が生きていくには、脳や体は後回しでもいいから、とにかく先に腸を独り立ちさせてしまうことが大事だということを示しているのです。

生物が生きるためには腸があればいい

ここで少し、 腸 という臓器にどんなカが秘められているのかという話をしておくことにしましょう。生きるためには 腸 だけあればいい1 私はそう思っています。腸は、生き物の体でいちばん最初に生まれた臓器です。進化をさかのぼれば、すべての動物の祖先は クラゲ や イソギンチャク などの腔腸動物に行き着きます。

腔腸動物には口と肛門の区別がない原始的な腸があり、ほとんどこれだけで生きています。それが、もう少し進化すると、口と肛門の区別ができて、 ミミズ などの環形動物となります。 ミミズ は、あのうねうねとひょろ長い胴体の一方が口で、もう一方が肛門になっています。

脳もないし、目もありません。いうなれば、全身が腸管だけで構成されているようなものなのです。しかし、私は、 ミミズ はある意味完成された生き物だと思っています。 ミミズ は脳がなくても、ちゃんと考えながら行動をしています。夜と昼の光の強弱を判ま断したり、条件がそろえば地中から地表へ温い出してみたり、落ちている葉や小枝を自分が食べられるものかどうかを判断したりしています。

ほとんど腸だけであるのにもかかわらず、的確に状況を判断し、しつかり環境に適応しながら、日々ひたすらエサを取り込んで消化と排泄を繰り返しているのです。入れては出して、入れては出して、という行動を繰り返しているのはわたしたち人間も一緒。でも、 腸だけ の存在で同じことが何の問題もなくできてしまうところがすごいと思いませんか。

しかも、ミミズはちゃんと社会の役にも立っています。ミミズのなかには数えきれないほどの腸内細菌がいて、エサとして取り込んだ土壌中の有害物質を処理し、有益なものに変えたうえで糞として出しています。

だから、ミミズがたくさんいると、やせた土地が肥沃になるのです。土壌の豊かさは多くの恵みをもたらします。植物を育て、作物を実らせ、それを人間を含めた多くの動物が食べるのです。

ですから、 ミミズ は生命循環の立役者のようなものでしょう。ひょろ長い腸管がエサを摂って立派な糞をするだけで、そういう偉大な仕事を成し遂げているわけです。

さらにもうひとつ、つけ加えておきましょう。みなさんはミミズがどうやってセックスするかをご存じですか?これがすごいんです。じっは、ミミズは両性具有であり、オスとメスの両方の生殖器を持っています。

私はかねがね、  ミミズ は地中に暮らして個体同士が出会う機会が少ないため、出会ったら、一方がオスになり一方がメスになってセックスをするのだろうと思っていました。ところが違ったのです。

2匹の ミミズ が出会ってセックスをする際は、オスの生殖器とメスの生殖器を両方使ってお互いに生殖器を挿入し挿入されながらがっちりと抱き合います。1 回のセックスに数時間をかけ、ネバネバした粘液を多量に分泌しながら行為に没頭する2 匹の様子は、恍惚感に浸っているようにも見えます。

たぶん、こんなに一心不乱にセックスをする動物はそういないのではないでしょうか。私は観察をしていて、 すごい交わり方をするんだなあ  いま、オスとメスの快感を両方とも味わっているんだなあ″ と思いながら、なんだかうらやましい気になったものです。

ミミズ はほとんど腸だけで生きている生き物であるにもかかわらず、これだけの生命活動ができるのです。腸で考え、腸で動き、腸で消化し、腸で うんち をつくり、腸でセックスもして…きっと、 ミミズ はその日その日を精いっぱい生きで何の不足も感じていないでしょう。

脳などなくても、日々のすべてが膿だけで事足りていて、完結しているのです。だから、生きるためには腸だけあればいい。生きるために最低限必要なことは、全部隕に備わっていると、私は考えているわけです。

私は、人間の 腸 にも、生きるために最低限必要な機能ははとんどそろっていると見ています。考える機能もあるし、状況を判断する機能もある。もちろん、食べ物を消化した際排泄したりする機能もある。ミミズのようなセックスをすることはできませんが、男女の生殖器はもともと腸だったものが変化したのです。

そう考えれば、セックスをする機能もちゃんと備わっていることになります。みなさんのなかにはあまりピンと来ない方もいるかもしれませんが、そもそも人間だって 上から入れて、下から出して を日々繰り返す1本の腸管のようなもの。一生かけてそういう腸管運動を繰り返して生きていくという点で見れば、 ミミズ とそんなに変わらないのです。私は、「生きる」ということをとことん突き詰めて、無駄なものをどんどん削っていくと、最終的に腸の機能だけが残るような気がしています。勝という臓器には、「最低限必要なものしかないけれど、これさえあれば十分に生きていける」という究極の生存機能がセレクトされて残されているのではないでしょうか。

少食&しっかり噛む が体によい

健康を強く意識したときに  少食&しっかり噛む という 2 点については非常に重要です。病気を患っている場合は、食事は 100 回以上よく噛むこと。とは言っても 30 ~ 40 回噛めばなくなってしまうのですが、それでも慣れると唾液が濃くなってよく噛めるようになります。体が健康な状態でも最低でも 30 回は噛むようにします。腹八分目にするのが大事です。

少食&しっかり噛む

少食&しっかり噛む

少食&しっかり噛む

まず口の中でドロドロにして、流しこむような食べかたを練習することです。よく噛めばこめかみがよく働いてくれますから、これが脳に響いて神経が活発に動き出し、細胞も働き出します。
すると、心が明るくなり、何か下腹に力が入ってずしりとした重みと落ち着きができてきます。

自律神経も安定してくるので体調が非常によくなります。頭がよく働くようになったという人もいます。

よく噛むと唾液が出て消化を助け、アルカリの血液にかえますし、 パロチン という ホルモン を多く出して細胞に活力をつけ、穴のあいた胃をふさぐ力となります。

パロチンは耳下腺から分泌される唾液腺ホルモンの一種で,脂質を含むポリペプチド。 緒方知三郎らによって発見され,骨と歯牙の石灰沈着および骨端軟骨の増殖を促す因子といわれています。

パロチンは、あまり耳にしないホルモンですが、成長ホルモンの一種で、骨や歯の再石灰化を助け、皮膚の新陳代謝を活発にしたり、筋肉、内蔵、皮膚、目や髪などの成長を促進させます。

血行を良くし、公害も毒物も流します。噛むということは大変なことです。体はみなつながっていますから、神経が活発に働くと、眠っていたり、なまけ根性をおこしていた全身の臓器も働き出します。これをさせるのは何かというと、明るい心です。

神経と心はつながっていて、暗くなると働けないのです。江戸時代の食養家、貝原益軒は「珍味の食でも八、九分に止むべし。十分に満ちたりるときは後に禍あり。少しの間、食をこらえれば後の禍なし」と言いました。

また、同時代の食養家である水野南北は「飽食これ病根。少食なれば即ち健康。減食断食するは治病の根本。1日1食なれば病魔退散」と言っています。

現代人はどうしても食べ過ぎ傾向です。食べることでストレスを発散する傾向が強いからでしょう。やけ食いややけ飲みはよく噛まずに食べすぎてしまうので NG です。
就寝前にたらふく食べて胃腸が全開に働いているときに安眠、快眠ができるわけがありません。夜型になっている人が多いことから考えても夕食や夜食はもっと抑えるべきでしょう。

飽食の時代だからこその「栄養失調」

「現代型栄養失調」なのです。燃料を完全燃焼させるためには、空気が必要です。ここでいう空気が、いわゆる微量栄養素といわれるビタミンやミネラル類なのです。つまり、燃料となる食物自体はたくさん食べていますが、微量栄養素といわれるビタミン、ミネラル、食物繊維などが不足しているのです。食糧事情のよくなかった時代の栄養失調を「量の栄養失調」というなら、現在は「質の栄養失調」ということができるのではないでしょうか。

よく、どのくらい食べたらいいでしょうかと、量を気にして質問する人がいます。その場合、栄養学的なカロリー説から言うと、単一的な計算で考えます。

しかし、個人差もありますし、悲しいときには食欲もなくなるでしょうし、重労働して汗を流したときは多く必要です。
風邪をひいたときにはしっかり食べようとする人がいますが、こういった食欲がないときは胃腸を休めたほうが風邪も早くよくなります。

だからそのときの腹具合と相談して、よく噛んで腹八分を目安に、もう少し食べたいと思うところでやめることです。これが自分の生活の中にしみこみ、血となり肉となって流れこんでいくほどに消化したら、病は本当に退散ですね。

でも、これをさせるのは心で、神経は心が暗いと硬化します。細胞は神経が動かすから心が根です。頭だけで理解しても続かないのです。インスタント的な食品添加物入り加工食品ばかり食べていると、鋭い感性は育たず、味覚神経もまひして腹八分目もわからなくなります。

どうしても食べ過ぎてしまう人は、現在、心にストレスがないかを知る必要があるでしょう。少食&しっかり噛む を続けると体調も変わってきます。軟らかいものばかり食べているとしっかり噛まずに食べてしまいすし、満腹中枢も働きません。歯ごたえのあるものを食べましょう。すると 少食&しっかり噛む が実現しやすくなります。

食欲がおさまらない | Q&A式形式によるマイナス5歳情報
https://metaboliz.net/5young/archives/148

よく噛んで食べることの効果 | αリポ酸 ダイエット
https://metaboliz.net/ripo/?p=155

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