月別アーカイブ: 2018年1月

気管支喘息やアトピー性皮膚炎

気管支喘息やアトピー性皮膚炎も腸と関係している

苦しい喘息のメカニズム

日本人の国民病の1つともいわれるほど、気管支喘息の患者さんの数は増えています。呼吸器の1つである気管支で起こるものなので、腸には関係がない病気だと思っている人も多いようですが、じつは腸と密接に結びついていたのです。

一口に気管支喘息といいますが、その発生のメカニズムは大きく2つに分けられます。1つは非アトピー性の気管支喘息で、成人が雁思する喘息のほとんどがこちらです。

たとえば、風邪を引いてせきを繰り返すことで気管支が炎症を起こし、それが原因となっで喘息になるようなケースです。このような非アトピー性の喘息の場合は、腸の状態はあまり関係がありません。腸に関連性があるのは、

もう1つの喘息、アトピー性の気管支喘息です。アトピー性の気管支喘息は、字からもわかるように、アトピー性皮膚炎と同じ理由で起こる喘息で、小児喘息のほとんどはこちらです。

アレルギー反応

ここで、アレルギー反応について整理しておきましょう。アレルギーを起こす原因物質であるアレルゲンが体内に侵入すると、それに抵抗する抗体が作られます。

アレルゲンが体内に入ると抗体が脂肪細胞を刺激し、化学物質を放出します。化学物質が放出されたことで、体に不都合な症状が出てしまっている状態をアレルギー反応と呼んでいるわけです。気管支喘息の場合、ヒスタミンやプロスタグランジンをはじめとする化学物質によって、気管支のまわりにある平滑筋という筋肉が収縮します。

さらにそれらの化学物質によって痍の分泌も促されるので、疾が付着した気管支は当然、狭くなってしまいます。息の通り道である気管支が狭くなり、普通に息をするのさえ困難になるというわけです。しかし本来、アレルギー反応は外部から入ってきた有害物質に対する防御作用ですから、免疫作用の1つなのです。有害な物質が入ってきたとき、それを外に追い出すためにくしゃみやせきをするのは正しい反応です。

ただ、本来なら躍起になって追い出すようなことをする必要がない無害な物質にまで反応してしまっていることが問題なのです。

アトピー性気管支喘息のアレルゲンとなっているのは、主にチリダニというダニです。ハウスダストを餌にしているダニで、珍しいものではありません。

本来は体内に少しくらい入っても問題がないものです。では、なぜダニくらいで苦しい喘息が起こってしまうのかというと、免疫システムがバランスよく働いていないからです。ここでやっと腸の登場です。

50年前の日本にはアレルギー疾患の子どもはいなかつた

腸内細菌が種類・数ともに充実していて腸内環境が良好なら、免疫システムは正常に働き、体外から入ってきた物質が有害か無害かを間違って判断することはありません。

無害な物質に必要以上に攻撃を加えるようなアレルギー反応を起こすことは、まずないでしょう。約50年前の日本には、小児喘息になる子どもはほとんどいませんでした。アトピー性皮膚炎や花粉症、アレルギー性鼻炎などにかかる人もほとんどいなかったのです。

それが、今はどうでしょう。必要以上の清潔士心向が必要な菌さえも追い出し、腸内細菌の数を極端に減らしています。添加物のたくさん入ったファストフードを好んで食べることも腸内環境の悪化を加速させています。

これでは免疫力は下がっていく一方です。昔に比べ、今の日本は公衆衛生が改善し、食べるものにも不自由することがなくなった結果、アレルギー大国になってしまった、というのは皮肉な話です。

アレルギー症状の多くは腸内細菌を準えれば改善していきますが、なかにはそう簡単にいかないケースもあります。

こんな相談がありました。息子さんが重いアトピー性皮膚炎だというのです。腸内細菌を見ることと気の持ちようをポジティブにすることをアドバイスして、それを息子さんに実践したようですが、なかなかよくなりません。そうしているうちに、どういうわけかは一家で屋久島へ移住してしまいました。すると息子さんのアトピーはすっかりよくなってしまったというのです。活性酸素に満ちている都会では難しかった生活改善が、屋久島の環境で可能になり、腸内環境を整え、結果的にアトピーを治したのでしょう

アレルギーは腸で治す

腸を元気にすればガンも防ぐ

ガンを防ぐには腸を常に健康に保つ

寝早起きが一番の防御法になる理由

ガンは、1981年以来、日本人の死因の1位です。およそ3人に1人がガンで亡くなっているといわれる今、自分には関係のない話だと断言できる人はいないでしょう。

だからこそ、正しい知識をもとにふだんの生活から予防に力を入れることが重要です。毎日、正しい食生活をして、ほどほどに運動をし、楽観的で前向きな気持ちで日々を過ごすことがガンの予防につながるのです。

そうした日々を送ると腸内細菌が増え、腸内環境が良好になります。腸内環境がよくなれば免疫力が上がり、結果的にはガン細胞が体内で増殖するのを食い止めることができるというわけです。

日々、発生するガン細胞を攻撃してくれるのが免疫細胞ですが、ガン細胞を攻撃する免疫細胞は1種類ではありません。マクロファージ、β細胞、Th-1 細胞(ヘルパーT細胞)、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)などが、それぞれのやり方で攻撃を繰り返します。

なかでも中心的な存在を担っているのが、NK細胞です。NK細胞はいち早くガン細胞を攻撃してくれる頼もしい細胞で、体内に50億個以上あるといわれています。

その数には個人差があるのですが、中には1000億個以上ある人もいます。NK細胞は強力な攻撃力を持ち合わせているのですが、その攻撃力はちょっとしたことで弱まってしまうという特性があります。

たとえば、時間帯によって攻撃力は変わります。朝の9時と夕方5時頃が一番攻撃力が高まる時間帯で、夜9時を過ぎると低くなっていきます。

朝に起きて活動し、夜は休むという規則正しい生活をしなければ、NK細胞が効果的にガン細胞を攻撃できないということなのです。これが早寝早起きがガンを防ぐ理由なのです。

あなたが落ち込むとNK細胞も落ち込む

楽しい気持ちになったり笑ったりするだけでNK細胞は活性化されますが、落ち込んだり暗い気持ちになったりすると、活動は停滞します。

気分よく運動しただけで活性化するかと思えば、ちょっとしたストレスを感じるだけで攻撃力を落とすのです。

NK細胞にしっかりと仕事をしてもらうためには、日々をポジティブに暮らすことが大切なのです。NK細胞がポジティブな気持ちで活性化され、ガン細胞への攻撃力を強めることば、アメリカのサイモントン医師によって開発されたサイモントン療法でも実証されでいます。

サイモントン療法は、ガン治療に用いられる心理プログラムで、患者さんにNK細胞がガン細胞を食べる絵を繰り返し措いてもらうというものです。何度も絵を描くうちに患者さんがいいイメージをもつようになり、実際のNK細胞も活性化してガン細胞を熱心に攻撃するようになったのです。

前述のとおり、免疫細胞の約70%は腸が担っていますから、食物繊維が豊富な豆類や海藻類など腸にいい食材を意識的に食べることはそのまま効果的なガン予防策になるというわけです。
https://www.malignant-t.com/archives/73

ガンの原因

腸内環境が悪い状態を放置しておくと大腸ガンになりやすい

腸内細菌が大腸ガンの原因

人間の体内には日々3000~5000個ものガン細胞が発生しています。人間の体は約60兆個の細胞で構成され、そのうち2%程度が新陳代謝などで新しく生まれ変わっているのです。

細胞は膨大な遺伝子情報としてコピーされていきますが、その過程でどうしてもミスコピーが起こり、これがガン細胞のもとになるのです。

そしてガン細胞が増えないように監視しているのが免疫機能です。免疫細胞の70%が腸内にいるわけですから、ガンと腸内環境とは密接に結びついでいます。腸内細菌が変化することで、ガン化が促進されることを証明した研究が米国のジョンズホプキンズ大学の研究グループによって行なわれています。

これはマウスに人の腸内細菌であるバクテロイデス・フラギリスを使用して実験された研究です。この菌は人によっては下痢を起こすことがあります。

この菌には毒素を作るタイプと作らないタイプがあり、マウスにそれぞれを感染させて観察しました。すると、毒素型を感染させたマウスは下痢になり、1週間以内に大腸に炎症と腫瘍ができたのに対し、非毒素型は炎症も腫瘍もありませんでした。

つまり、菌の毒素によっで、炎症が引き起こされ、ガン化が促進したということです。これは腸内環境の悪化が、そのままガン化につながることを示すものとして画期的な研究として注目されています。

日本でさまざまなガンが増えている原因

腸内では、肉食が多いと悪玉菌が増える、抗菌性物質によって腸内細菌自体が減少する、過度のストレスによって大腸菌の病原性が高くなる、といったことが日々起こってtています。
食事や環境やストレスという外的な変化が、腸の環境を直接的に変化させでしまっている。ここに、日本で大腸ガンに限らずさまざまなガンが増えている大きな原因があると考えることもできるのです。

アメリカ国立がん研究所は疫学調査の結果、植物性食品ががん細胞を抑制することを発見して、ガンを予防する食品と食品成分を効能順にまとめています。ガンに負けない食品たち

食中毒

腸内環境を整えておけば食中毒予防にもなる

腸内細菌が食中毒の菌をやっつける

食中毒の予防法といえば、手洗いやうがい、塩素や熱による殺菌などが一般的ですが、腸内細菌を増やすこともそれらと並んで、あるいはそれ以上に有効な方法です。

手洗いやうがい、殺菌は、体にウィルスや細菌を「入れない」という予防法なのに対して、腸内細菌を増やすという方法は、入っでしまったものに「悪さをさせない」という予防法だといえます。

腸内細菌には、免疫反応や解毒を担うものがたくさんあります。つまり、腸内細菌がきちんと仕事をしでくれれば、たとえ有害物質が体内に入ってきたとしでも、それらをやっつけて、おなかをこわさずに済むというわけです。

0-157で症状が出た子供、出なかった子供の差は?

たとえば、少し前に話題になった0-157という病原菌があります。大阪府堺市の学校給食によって児童が集団感染し、患者数7996名、死者3名を出す社会的事件となりました。

この0-157について、興味深い研究があります。東京医科大学の客員教授だった中村明子先生は0-157が集団発生した岡山県の小学生を調査し、同じ給食を食べ、検便により0-157が検出された子供の病状を調べたのです。

その調査では、0-157に感染し入院が必要になった子供は全体の12% で、下痢のみの軽い症状だった児童が58% 、なんの症状も出なかった児童が30% いました。

これなどはまさに腸内細菌の多寡によるものといえます。つまり、腸内細菌をたくさん持ち、免疫力が高い状態にあった子供の腸の中では、0-157は増殖できずに、やっつけられてしまったわけです。

食中毒予防というとどうしても手洗いやうがいばかりがいわれますが、それに加えて、腸内環境の改善も欠かせぬ要素だということです。

風邪を引く人と引かない人

同じ風邪でもすぐ治る人と治らない人

風邪をひきにくい体

季節の変わり目や少し無理をしたときなどに風邪を引いてしまう、という人も多いのではないでしょうか。温度差が激しくなり、着る服を選びにくいのは仕方のないことですが、それはだれしもにいえること。

それでも、風邪を引いてしまう人もいれば、引かないで元気な人もいるのはなぜでしょう?その理由は、風邪を引く・引かないは、季節の移り変わりや着衣の問題にはあまり関係がないからです。

体のコンディションがよければ寒い日に薄着で出かけたくらいでは、そう簡単に風邪は引きません。体のコンディションが悪ければ、寒くても暖かくても簡単に風邪を引いてしまうのです。

風邪を引きにくい体のコンディションというのは、免疫力が高い状態のことです。野菜や発酵食品を多く摂っていれば腸内環境がよくなり、免疫力が上がります。

逆に、添加物がたくさん入ったインスタント食品や、栄養が偏ったジャンクフードばかり食べていると、免疫力が下がります。

乱れた食生活をしているとおのずと風邪を引きやすい状態になっていくのです。意外かもしれませんが、ストレスも風邪の引きやすさに大いに関係があります。

ストレスが多く溜まる生活をしていると、腸内環境に悪影響が出ます。ストレスがかかると、腸内細菌は種類も数もどんどん減っていきます。その結果、免疫力が下がり、風邪を引きやすい体になっていくのです。

生活のリズムにも注意が必要です。特におすすめするのが朝型の生活です。といっても、日の出とともに起きるなど極端に早起きをする必要はありません。朝起きて夜眠る、といった基本的なリズムでいいのです。

夜は免疫力が下がりやすく、風邪をはじめ、さまざまな病気にかかりやすい時間帯です。仕事を持っている人はやむをえませんが、夜はゆっくり休むことです。

風邪のウィルスと免疫力の関係

風邪を引いてもすぐ治る人と、いったん引いたらいちいち長引いてしまう人とがいますが、これも体がどういう状態にあるかで説明することができます。

薄着で出かけてしまったり、冷たいものを食べ過ぎたりという不注意から風邪を引いてしまっても、免疫力が高ければ比較的すぐに回復します。

免疫力の高い人は腸が活発に動いているので、たとえ風邪のウィルスが侵入してきても、腸内細菌が作った免疫力がやっつけてくれるのです。

免疫力の低い人は、風邪のウィルスをうまく攻撃できず、ウィルスは長く体内にとどまることになり、いつまでたっても具合の悪いままです。
腸内細菌は疲弊し、さらに免疫力は落ちていきます。風邪が長引くだけではなく、免疫力が低い状態で過ごしていれば、ガンのリスクを上げることにもなります。

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風邪の原因は生活習慣の中にある

風邪を引いたな」と思ったとき、すぐに薬を飲んでしまう人がいますが、これは賢い対処法だとは思いません。風邪薬を飲んでも免疫力が上がるわけではないからです。風邪薬の効能というのは、頭痛や悪寒、だるさなど風邪の不快な症状を抑えるだけで、風邪そのものをよくすることではありません。

たとえ一時的に風邪による不快な症状を抑えることができたところで、免疫力が低いままでは風邪は完治しませんし、またぶり返してしまいます。何度も風邪を引き、そのたびにとりあえず薬でごまかす、というのを延々と続けることが健康的だとはとてもいえないでしょう。

それよりも毎日の生活を見直すことです。風邪を引いてしまった原因は、あなたの生活の中にあります。免疫力を下げるような行動をしていないか、自分の暮らしぶりを振り返ってみましょう。

食べたいものだけを食べていませんか? バランスよく栄養の偏りがない健康的な食事を摂ることを心がけてください。ストレスを解消する方法を探したり、ひいてはストレスの原因になるものを取り除く努力も必要です。

「つい夜更かししてしまう」という人は、少しずつでも早く寝て、早く起きるようにリズムを正していきましょう。風邪を引きにくく、万一引いても治りやすい体にするには、毎日の生活習慣を正すこと。すなわち、腸を健康にするのが秘訣です。遠回りに思うかもしれませんが、それが最善の方法なのです。

腸内の細胞が70%の免疫力となって働く

免疫細胞の70%が腸内にある

健康は腸によって守られている

私たちには外部の病原菌や体内に出現するガン細胞などから身を守り、病気になるのを防いだり、かかった病気を治そうとする力が備わっています。
これを免疫力といいます。免疫には3つの役割があります。

  1. 感染防衛
    インフルエンザなどのウィルスや病原菌などから守り、感染を防止する。
  2. 健康維持
    汲労から回復させたり、病気になりにくい体を作ったりする。
  3. 老化予防
    新陳代謝を活発にして、細胞の老化を防ぐたとえば、健康な人でも毎日、3000~5000個程度のガン細胞が体内に現れています。それでもガン、にならないのは、免疫機能が見張り番として体内を見回り、ガン細胞を見つけてはやっつけているからです。

この免疫機能の実に70%を腸の免疫細胞が担っているということがわかってきました。

残り30%は気持ちの持ちよう?

腸内環境が悪くなって、腸内の免疫細胞がうまく機能できなくなると、悪いウィルスや細菌がどんどん体内に入っできてしまいます。
そういう状態になると、人は簡単に病気になってしまうのです。

長寿地域とされる沖縄県と山梨県桐原村の高齢者の腸内細菌叢は、東京都の高齢者と比べて善玉菌が多く、悪玉菌が少なかったのです。

ちなみに、免疫反応を担っている残りの30% は、精神的なものの影響を受けると考えられています。つまり、心の持ち方が、免疫系の強弱に深く関係しているのです。

物事をポジティブにとらえ、小さなことにくよくよせずにいると、交感神経と副交感神経のバランスがとれ、免疫力が強化されることは科学的にも証明されています。腸内環境を撃え、いつも楽しい気持ちでいることが、あらゆる病気の予防法、さらには長生きの秘訣だといえるのです。
ちなみに腸内細胞の数が多いということは腸内年齢が若いということです。これは長生きできるということです。

腸の汚れ

腸が汚れると他の臓器も次第に汚れていく

腸が汚れると至る体の部分が汚れていく

腸内の悪玉菌が増え、腸内環境が悪化して、腸が汚れてくると、消化吸収機能が落ちて、せっかく摂った栄養素が十分に吸収されなくなります。

すると、他の臓器も機能不含に陥ることになり、その結果、体のあちこちに影響を及ぼすことになります。人が生きていくために必要な栄養素のほとんどを吸収しているのが腸です。

腸以外の器官がいくらきれいで正常に機能していても、人は生きていけません。脳死は脳が死んでしまった状態で体が生きていることですが、腸が死んでしまったら人は必ず死んでしまいます。

腸には汚れやすい条件が揃っている

腸が汚れる原因は腸の特徴にあります。腸は、他の場所と比べると、

  1. 37度で温度が一定
  2. 栄養分がある
  3. 水分がある

という特徴があります。これは、微生物がとても増殖しやすい条件をそろえています。これと同じ条件の場所、たとえば真夏の生ゴミ置き場がそうです。ものすごいスピードで腐り、とんでもない臭いを発するようになります。

こうした条件は、特にタンパク質を分解する悪玉菌には絶好の環境なのです。そんなところに、悪玉菌の大好物を置いたらどうなるでしょう。悪玉菌の大好物は、動物性の脂肪やタンパク質などです。

油でギトギトの唐揚げ、生クリームたっぷりのケーキ、コッテリしたスープのラーメン。

多くのみなさんの大好物かもしれませんが、これは悪玉菌にとっても大好物なのです。これが悪玉菌のエサとなって、硫化水素やアミンなどの毒性物質を作りだしでしまう。これが汚れの原因です。

便秘とは、生ゴミが溜まったままになってしまっているともいえます。便通を良くして、1日1回は、体内のゴミをトイレに廃棄し、腸内をスッキリさせることが大切です。

腸の役割

消化、免疫防御~解毒まで、腸の役割は幅広い

腸は多機能

腸という器官がきわめて優れている理由の1つは、その働きが多岐にわたることです。「消化」「免疫」「解毒」という役割すべてを、腸は一手に引き受けています。
ここではこれらの役割について、簡単に説明しでいきます。

腸の役割その1 「消化」

腸の役割としてよく知られているのは、消化です。胃とともに食物を分解し、吸収する機能です。
口から入ってきた食べ物は消化吸収さすいえきれ、だいたい24時間後に排泄されることになります。
胃では、膵液によるでんぷんの消化を行ない、ここで多くの病原菌が胃酸によって殺され、腸に運ばれます。

小腸は4~7メートルの長さがあり、十二指腸で分泌される唾液、胆汁、腸液によっで消化が進み、胃液の強い酸性が中和されることになります。栄養素のほとんどは腸で吸収されているので、腸が機能しないと、人は生きていくことができません。

腸の役割その2「免疫」

免疫防御は、外から侵入してくる有害な物質を追い出す機能です。食べ物は人間にとっては異物なので、それを体内に入れてよいかどうかを判断するのが腸の役割です。

病原菌などの有害物質から体を守るために、腸には強い免疫系が必要になるのです。小腸には「パイエル板」などの免疫組織があり、この腸特有の免疫組織を活性化しているのが、1000種類以上、1000兆個以上も棲息している腸内細菌なのです。

腸の免疫細胞が免疫防御の機能をしっかり果たしている限り、病気になることはありません。「自然治癒力」の強弱が最近よく問われますが、腸が免疫防御の機能を果たしていれば、自然治癒力は高く保てるということなのです。

腸の役割その3「解毒」

免疫防御は、広い意味では解毒ということもできます。解毒の機能を果たす器官としで知られているのは肝臓ですが、肝臓の仕事を軽減させているのが腸なのです。

外から入ってくる有害物質は、まず腸が免疫防御機能でブロックし、ブロックしきれなかったものだけが肝臓に送られて、そこで解毒されます。

つまり、腸が正常に免疫防御の機能を果たさないと、肝臓にたくさんの有毒物質が送られてしまいます。その結果、肝臓には多大な負担がかかり、最悪の場合は肝臓の機能不全に至ります。

肝臓の病気は心臓や呼吸器の病気を誘発するので、腸が免疫防御・解毒の役割を果たすことがこれらの病気を未然に防いでいるといってもいいと思います。

腸の働きといえば、「消化」だけがクローズアップされてきました。しかしこのように、腸は私たちの健康のカギを握る、たくさんの重要な役割があるのです。

老化現象は腸からはじまる

老化の指標

私たちの体は60兆個もの細胞によって構成されています。これらの細胞は分裂する際に、静止状態から分裂を準備する時期(GI期)を経て、遺伝子を2つに分ける時期(M期)を待って、自分の体を分断することで増殖します。

「P16 」というタンパク質が最近、「老化の指標」として注目されていますが、この「P16 」は細胞分裂のとき、GI期で細胞の分裂過程をストップさせるタンパク質なのです。つまり、「P16」というタンパク質が分泌されると細胞分裂ができなくなるのです。

ガン細胞は細胞周期が歯止めなく回り続け増殖するのが特徴なので、これにストップをかける「P16」は「ガン抑制遺伝子」の1つになる一方で、正常細胞の増殖も抑えてしまいますので「老化の指標」にもなり得るわけです。

血液の届け先第1位は胃と腸

ところで、歳をとるなかで、「P16」がいちばん早く出現する臓器が「腸」と「腎臓」なのです。これは腸と腎臓がもっとも早く老いる臓器であるということを示しています。

私たちにとって「食べること」と「排泄すること」は、生まれてから死ぬまで休むことなく続く、もっとも大切な仕事なのです。そして、このことに直接関係している「腸」と「腎臓」は1日も休むことなく働いています。したがって、もっとも早く老化してしまうというわけです。

そのことはこれらの臓器に配分される血液量を見てもわかります。心臓は各臓器に1分間に5リットルの血液を送り出していますが、その消費先の第1位は胃と腸で30%、第2位は腎臓の20%、3位は脳と骨格筋のそれぞれ15%です。

このように体のなかでもっとも働いているのは腸をはじめとする消化器なのです。そして、この「老いやすい腸」をそのまま老化させてしまうのも、頑張って若返らせるのも、腸内細菌次第というわけです。

脳より腸の判断

腸が下す判断は脳よりも的確で正しい

脳より腸の声に従うほうがよりベター

脳がない腔腸動物は、腸で判断をして生きています。つまり、腸が脳の働きを担っているというわけです。人の腸には、大脳に匹敵するほどの数の神経細胞があります。
それは、脳の祖先が腸から始まったことに起因しています。脳は食べ物が安全かどうかは判断できませんが、腸にはそれが可能です。

脳は食べ物が安全かどうかは判断できませんが、腸にはそれができるのです。ポテトチップスやファストフードにはまる人がいますが、それは脳で判断しているからです。食中毒菌が混入した食べ物でも、見た目が美味しそうなら脳は「食べてもいい」「早く食べたい」などと判断します。

しかし腸は有害な菌が入ってくると激しい拒絶反応を起こします。脳は危険な食べ物にダマされますが、腸は人の体にとって、安全なものでないと、吐き出したり下痢を起こしたり、体が中毒にならないように反応を起こすのです。

ポテトチップスが無性に食べたくなる理由

何かを食べて満足するのは、脳内にある種の快楽物質が放出されているからなのです。たとえば神経伝達物質のドーパミンが脳内に放出されると、多幸感を得られ、ハイな気分になれます。

チョコレートやポテトチップスやファストフードを食べるのが習慣化してやめられなくなるのは、人間が脳内の快楽物質の虜になるからなのです。

脳はポテトチップスやファストフードが欲しくて仕方ありません。腸はそれらを「安全ではない」と判断しているのですが、脳の指令に従って摂った食べ物は、否が応でも腸に送り込まれてきてしまいます。

その結果、腸は健全な状態を保つことができなくなり、腸内細菌や腸の細胞が大きなダメージを受けます。脳の誤った判断に、無理やり腸を従わせていることが、腸内環境を悪化させ、現代にさまざまな病気を蔓延させている元凶になっている、ともいえるでしょう。

健康を保つためには、腸の声に耳を傾け、「脳」よりも「腸」の判断を優先させることです。