腸内環境 変化 加齢 成長に伴い腸内環境は変化していきます。腸内細菌はその種類・数を増やし、腸内環境は整っていくようになります。乳児は、ビタミンB2を生成する遺伝子をもつ腸内細菌が多く、大人はビタミンB12 、B7、B1の生成遺伝子を持つ腸内細菌が多かったというデータがあります。
腸内環境も成長によって変化する
いくらしっかり掃除をしたとしても、完全に菌がいない部屋をつくり出すのは困難です。たとえ部屋が無菌の状態になったとしても、人が入ってしまうと、もうダメです。
人が暮らしている場所には、床や壁はもちろん、空間にすらさまざまな菌がいるため、普通に暮らしている人には無数の菌がくっついているのです。いろいろな菌に触れてそれが体内に入ることで、腸内細菌はその種類・数を増やし、腸内環境は整っていくのです。
人は成長するにつれ、行動範囲が広がるものです。そこでさまざまな菌に触れることで、腸内環境は複雑になっていくのです。
変わらないけど変わっていく腸内環境
子どもと大人が違うのは、行動範囲だけではありません。食生活もずいぶん違います。乳児は、ビタミンB2を生成する遺伝子をもつ腸内細菌が多く、大人はビタミンB12 、B7、B1の生成遺伝子を持つ腸内細菌が多かったというデータがあります。
また、葉酸を生成する遺伝子をもつ腸内細菌が多かったのは乳児で、葉酸を代謝する遺伝子をもつ腸内細菌が多かったのは大人でした。
この結果が導かれた理由はまだはっきりしないのですが、摂取する食物の成分が違うことが一因だと考えられています。出生時から離乳期、成年期、老年期と、善玉菌と悪玉菌のバランスは経年で変化をしていきます。これまで述べてきたとおり、腸内細菌のほとんどを日和見菌が占めている組成は生まれたときのままなのですが、ごくわずかだけある悪玉菌や善玉菌はこのように年と共に変化をしていくということなのです。
一生変わらないけど、日々変わっていく腸内環境はそんな複雑な顔をしているのです。