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腸内細菌の個性

まだまだ誤解が多い菌や寄生虫について

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寄生虫には人間が病気にならないように見張ってくれる存在でも。

寄生虫で免疫が高まる

「寄生虫」と言っただけで、多くの人がいやな顔をしますが、そこには誤解がります。人間を宿主とする寄生虫なら、少しくらいおなかに寄生していても問題はありません。

人間に宿る寄生虫は、人間の体に悪さをするどころか、大事にしてくれるからです。これは考えてみれば意外でもなんでもない話で、寄生虫は寄生した人間が死んでしまうと、一緒に死んでしまいます。

寄生虫にとっで人間が病気になって食欲が落ちることは、自らの死活問題です。つまり、自分が元気で長生きするためには、寄生している人間にも元気で長生きしてもらうことが、どうしでも必要だというわけです。

言い換えると、人間を宿主にしている寄生虫は人間が病気にならないように見張ってくれる存在なのです。ですから、寄生虫は宿主の人間の免疫細胞を刺激し、人間が病気にならないようにしてくれるのです。

かつて、検査で判明したのは、私のおなかの中には、「日本海裂頭条虫」というサナダムシが15年ほどいましたが、このことが原因で体に不調を覚えたことはありませんでした。こうしたサナダムシをおなかの中で「飼っていた」おかげで、元気に暮らせているのだと思っていました。

危ない寄生虫やウィルスもいる

ただ、注意してほしいのは、すべての寄生虫が人間とうまくやっていけるのではないということです。人間にとって安全なのは、付き合いの長い、人のなかで子どもを産める、人間を宿主にしている寄生虫だけです。

昔から人間に寄生してきた歴史のある虫以外は、人問に悪さをする危険性があります。たとえば、キタキツネに寄生する「エキノコックス」というサナダムシは、宿主のキタキツネは大切にするものの、人間のことは大切にしてくれません。

エキノコックスが人間の肝臓や肺、心臓に寄生してしまうと、最悪の場合、命を落とすこともあります。ウィルスも寄生虫同様、長く付き合いのある宿主以外を攻撃する性質があります。

一時期、脅威をふりまいたSARS ウィルスはハクビシンの命は奪いませんが、人間の命は保障してくれません。鳥インフルエンザも、カモには悪さをしませんが、トリの命は奪ってしまいます。

エボラ出血熱ウィルスも、ミドリザルには何の悪さもしないのです。人間は、このような危険なウィルスなどと闘う一方、いろいろな菌や寄生虫と共生して生きてきました。

つまり、共生したほうがよい菌や寄生虫もいれば、排除しなければならない菌や寄生虫もいるというわけです。一律に「寄生虫は悪者で、菌は汚いものだ」という発想は独善的なだけではなく、役立つ寄生虫、役立つ菌までを排除してします、人間のためにもならない考え方だったのです。

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