腸内細菌 歴史 人類の進化とともに生きてきた

腸内細菌 歴史

腸内細菌 歴史 人類の進化とともに生きてきました。人類の進化にともなって、人間とともに進化してきた腸内細菌は人間のためだけに働くものなのです。人間には人間のための腸内細菌があり、マウスにはマウスのための腸内細菌があるため、これらを入れ替えても腸内細菌はきちんと機能してくれません。そしで、それらの腸内細菌が失われると免疫機能が損われてしまうのです。

腸内細菌 歴史 人の 腸内細菌 はマウスでは機能しない

ヒトの腸内に細菌が存在することが初めて示され たのは,「微生物の父」とも称されるオランダの Leeuwenhoek が 17 世紀後半に自作の顕微鏡を用い てヒトの糞便を顕微鏡観察し,そこに多数の小さな 生き物(腸内細菌であるが,当時は細菌という概念 は確立していなかった)を発見したことによります。

これまでは、哺乳類の消化管の細菌にとっては種の違いは重要ではなく、マウスでも人間でも同様に棲み着き、同様に働いていると考えられてきました。

しかし、そうではないことが最新の研究によって明らかにされました。研究報告をしたのは、ハーバード大学のD・カスパー教授らです。カスバ一教授たちは、無菌マウスを3グループ用意して、1つ目のグループには、自然のマウスに棲み着いている腸内細菌を植え込み、2つ目のグループには、人間が持っている腸内細菌を植え込み、3つ目のグループにはラットの腸内細菌を植え込んだのです。

結果は、すべでのグループともに腸内で細菌が繁殖し、増えた細菌数は同じになりました。しかし、3グループの腸管組織や腸管リンパ節を詳しく調べてみると、人間の細菌が増殖したマウスと、ラットの細菌が増殖したマウスの腸管には、無菌マウスと同様にほんの少しの免疫細胞しか見られませんでした。これに対しで、マウスの腸内細菌を植え込んだ1つ目のマウスのグループのみ、しっかりとした免疫細胞が確認されたのです。

人間のための腸内細菌だけが免疫機能を発揮する

この結果からわかることは、腸内細菌はほ乳類の種に合わせて共に進化し、宿主のためだけに免疫機能を強化しているということです。

免疫細胞 7割 腸 にある 免疫力を高めるなら腸の健康が必須

人類の進化にともなって、人間とともに進化してきた腸内細菌は人間のためだけに働くものなのです。人間には人間のための腸内細菌があり、マウスにはマウスのための腸内細菌があるため、これらを入れ替えても腸内細菌はきちんと機能してくれません。そしで、それらの腸内細菌が失われると免疫機能が損われてしまうのです。

腸内細菌と免疫細胞

腸内には約1000種類、数で言うと100兆個を超える腸内細菌が存在しており、この腸内細菌の群生がいわゆる「腸内フローラ(腸内細菌叢)」です。腸内細菌叢のバランスが保たれていると、免疫力にもよい影響を及ぼします。

免疫細胞は骨髄の中で生まれて血液やリンパ液を通って全身を巡っていますが、その免疫細胞の約70%は腸に存在しています。

消化器官は口から肛門までひと繋ぎになっている器官であるため、「内なる外」と言われるぐらい抗原(細菌やウイルスなどの外部から入り込んだ異物)と関わることの多い場所となっていおり、中でも特に様々なものを吸収する腸は、有害な物質を体に入れないために免疫細胞が豊富に存在しているのです。

感染症予防で重要になるのが、免疫細胞によってつくられる「免疫グロブリンA(IgA)」です。免疫グロブリンとはいわゆる抗体のことで、IgAのほか、IgG やIgE など全 5 種類が存在しますが、どれも基本的に反応できる抗原の種類が決まっています(特異性)。

例えば IgE はアレルギーに関連する抗体ですが、花粉に反応する IgE ダニに反応する IgE のように役割が細かく決まっているのです。

一方で IgA は他の抗体に比べて抗原に対する特異性が低いため、様々な病原体に対応することができ、全身の粘膜で病原体の侵入を防いでいます。

そして、IgA の産生を増強するのが短鎖脂肪酸です。短鎖脂肪酸は大腸で腸内細菌が食物繊維やオリゴ糖を発酵させることで生成され、大部分は大腸でエネルギーとして利用されますが、一部は血流にのって全身に運ばれ、エネルギー源や脂肪の材料として使われています。

また、産生された IgA や、短鎖脂肪酸の作用を受けたIgA産生細胞は血流にのって全身をめぐり、あらゆる粘膜での感染症予防に貢献するために腸だけではなく全身の免疫の向上に貢献します。

腸内細菌 歴史 人類の進化とともに生きてきました。人類の進化にともなって、人間とともに進化してきた腸内細菌は人間のためだけに働くものなのです。

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