アレルギーは腸で治す

アレルギー 急増 歴史 60年代頃から急増

アレルギー 急増 歴史

アレルギー 急増 歴史

アレルギー 急増 の歴史 60年代頃から急増しています。現代人が花粉症などのアレルギーに悩まされるケースが急増したのは、1960年代頃から顕著になったと言われています。その背景には、複合的な要因が関係していると考えられています。ひとつの原因ではないので複雑に要因がからみあっていることがわかります。

アレルギー 急増 歴史

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複合的な要因というのは、具体的には、

などがあります。

主な理由として、以下の点が挙げられます。

  1. 環境の変化
    • 大気汚染の悪化: ディーゼル車の排気ガスなどのPM2.5や環境ホルモンなどが、アレルギー反応を強める触媒のような働きをすると指摘されています。
    • 住宅環境の変化: 気密性の高い現代の住宅は、ダニやカビの繁殖に適した環境を作り出しました。また、フローリングの普及によりハウスダストが舞いやすくなったことも要因と考えられます。
    • スギ花粉の増加: 戦後植林されたスギが成長し、1990年代頃から大量の花粉を飛散させるようになったことも、スギ花粉症の増加に大きく影響しています。
  2. 食生活の変化
    • 欧米型の食生活への移行: 脂質や糖質の多い欧米型の食事は、免疫バランスを崩す可能性があります。
    • 食品添加物の増加: 食品添加物の摂取が増えることで、体への負担が大きくなった可能性も指摘されています。
    • 腸内環境の悪化: 発酵食品や和食の摂取が減り、腸内環境が乱れることで、免疫が過剰に反応しやすくなり、アレルギーを引き起こしやすくなると考えられています。抗生物質の頻繁な使用も腸内フローラを攪乱し、アレルギー発症に関与しているという見方もあります。
  3. 衛生環境の向上(衛生仮説)
    • 「清潔すぎる環境が、かえってアレルギーを増やしている」という「衛生仮説」が提唱されています。現代社会では昔に比べて感染症が減り、免疫系が細菌やウイルスと戦う機会が減少しました。その結果、本来無害な花粉や食べ物に対して免疫が過剰に反応するようになったと考えられています。
    • 特に、乳幼児期に過剰な清潔環境で過ごすことが、免疫系の発達に影響を与える可能性が指摘されています。
  4. アレルゲンの増加
    • スギ花粉だけでなく、家の中のダニの量も30年前の3倍に増えているというデータもあります。これは、住宅環境の変化と密接に関連しています。
  5. ストレス
    • ストレスを感じると、免疫バランスが崩れ、アレルギー症状が悪化する傾向があると言われています。

これらの要因が複雑に絡み合い、遺伝的な素因を持つ人が、現代の生活環境の中でアレルギーを発症しやすくなっていると考えられます。特に、1960年代以降の日本の高度経済成長期における生活様式の変化が、アレルギーの増加に拍車をかけたと言えるでしょう。

 

花粉症は突然に始まったアレルギー症状

時期になると、TV CMでは花粉症の薬を徹底的にPRします。それだけスギ花粉に困っている人が多いということです。
日本で初めてスギ花粉症の症例が認められたのは、今から約50年以上前の1963年頃です東京医科歯科大学の斉藤博士が発見しました。

症状を訴えたのは栃木県日光市に住む成年男性でした。原因はもちろんスギ花粉ですが、日光のスギ並木は花粉症が発生したその年に植えられたものではありません。17世紀前半に、全長37km、約2万4千本のスギが植えられました。

つまり、スギ花粉は昔から飛んでいたのです。しかし、昔の人はそのスギ花粉を吸っても、スギ花粉症にはならなかったのです。

ということは、昔の人にはスギ花粉を異物として排除する機能が、体内に備わっていたのだと推測できます。

スギ花粉症は第一号患者が出た,63年から毎年のように増加しました。60年代半ばといえぼ、ちょうど結核や寄生虫の感染者が減り、清潔志向が高まっていく頃です。

それと同時にその他の花粉症やアトピー、ぜんそくなどのアレルギー性疾患も猛威を振るい始めました。

ドイツでは西と東でアレルギーの発症の仕方が異なる

アレルギーが急増したのは、日本人だけではありません。ドイツ人、正確に言えば旧西ドイツ人も同様です。しかし、同じドイツ国民でも旧東ドイツ人の間ではアレルギーがまったく増えていません。

ドイツのすべての医科大学でアレルギーの患者さんたちを調査すると、旧西ドイツ人のほうが旧東ドイツ人よリ3~4倍も多かったのです。たとえば、9~11歳の子どもたち7800名を対象とする花粉症の調査では、旧西ドイツ児童の8.6 % 、旧東ドイツ児童の2.6% に花粉症が認められました。約3.3倍の人数に当たります。

ベルリンの壁によって東西のドイツがわかれていた頃、旧西ドイツでは、工業の発達と共に、大気汚染などの公害への対策や住環境、食品添加物や農薬などに対する法的基準の整備も行われていました。

そして、清潔志向が人々の間に浸透し、免疫力を高めてくれている細菌類を一方的に追い出した「キレイ社会」になっていたのです。このような「キレイ社会」が免疫力低下を導き、花粉症ばかりでなく、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患を生みだしたのです。

なぜ急速にアレルギーが増えたか?

私たち人間の体は、1万年前とまったく変わっていません。体を構成する細胞は同じだし、体に備わっている免疫システムも同じです。これは、1996年から、医学者や生物学者、遺伝学者、生態学者などが一堂に会して議論を重ねてきた「人類の家畜化現象を考える研究会」で出した結論です。

ではなぜ、1万年前と同じ紳胞を持つ人間に、急にアレルギーが増えてしまったのでしょうか。その大きな原因として、人間が文明の名の下に、より快適でよりキレイな環境をつくってしまったことがあげられます。

l万年前、人類は裸・裸足でジャングルや草原を走り回っていました。自然とともに、体をめいっばい動かして、元気に生きていたのです。しかし、38億年という生物の歴史から見れば「ほんのまばたきをする一瞬」に過ぎない1万年の間に、人類の生活環境は一変しました。

とりわけ、ここ50~60年の変化は凄まじいものがあります。山奥の土地に住まない限り、現代人は極端な話、清潔でキレイな小屋にこもり、ファストフードやコンビニ食などの便利で安い餌で飼い慣らされた「家畜」のようになってしまったのです。

アレルギーの発症だけではなく、生きる力そのものが弱ってきたと言えるかもしれません。しかし、この流れは今後も続くでしょう。人間は文明を発展させることがいいと思っている、珍しい生き物だからです。

問題は、体のはうが急激な変化についていけないことです。自然と切り離されて、身の回りにあったはずの菌を退治した「キレイすぎる社会」に、体はそう簡単に馴染むことができないのです。

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